2017年06月01日

アルファ碁自己対戦棋譜解析(3)

アルファ碁自己対戦の第3局は異次元の感覚で打っている碁ですね。
黒番、白番共に不可解な打ち方をするため、鑑賞する程度が良いかもしれません。
今回の碁は人間界に取り入れるのは難しい部類に入るかと思われます。
では、対局を振り返っていきます。

囲碁2016.jpeg
【実戦図:序盤早々の三々手法】
黒5とカカった瞬間、白6と三々に入っていきました。
従来の考え方なら、黒Aと右辺の黒陣を厚くして十分と見られていました。
しかし、三々手法は厚みを攻めの対象と見られるため、黒の対応は慎重にならざるを得ません。
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2017年05月30日

アルファ碁自己対戦棋譜解析(2)

今回紹介する第2局は、凄まじい大局観で局面をまとめていきます。
人間的な目線では怖い打ち方に入るため、この呼吸を取り入れるのは難しそうです。
さて、対局を振り返っていきます。

囲碁1991.jpeg
【実戦図1:スピード感ある打ち回し】
黒4と受けた瞬間、白5と形を決めるのは珍しい手法です。
ただし、呉清源九段や張栩九段が実戦で打っており、人間界でも時々用いられます。
黒Aと受けるのは、白5と黒6の交換が白良い利かしになるので打ちにくいです。
三連星の発展性を削ぐ働きもあり、右下の手法は有力そうです。
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2017年05月28日

アルファ碁自己対戦棋譜解析(1)

先日からアルファ碁の自己対戦が公開された(5/28の21:48頃、自己対戦50局が出回る)。
現在、公開されている10局を見る限り、とても人間が打つ碁ではありませんでした。
ただし、そんな中にも理屈や考え方があるので、目指すべき姿なのかもしれません。
本ブログでは、布石を中心に棋譜解析をしていこうかと思います。
では、第1局目を見ていきます。

囲碁1970.jpeg
【実戦図1:次元の異なる様子見】
ミニ中国流に白3とツケたのが、囲碁AIらしい驚手です。
相手の受け方を見て、右辺のヒラキ方を変えようとしています。
黒4に白5と更に様子見したのは、AとBを局面に応じて使い分ける意図があります。
相手の態度に合わせて、先の打ち方を変えるのが良い戦術だと考えているようです。
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2017年05月27日

未来囲碁サミット5日目「卓越した大局観」

本日、柯潔九段vsアルファ碁の3局目が行われました。
アルファ碁は序盤から人間では考えにくい石運びを見せ、自然と優勢を築いていく。
柯潔九段も必至の追い上げを見せるも、差は一向に縮まらず投了となった。
終局後、柯潔九段は感情を抑えきれず、涙が零れる姿が印象的でした。

イベント終了後にアルファ碁同士の自己対戦50局を公開することを発表。
今日から毎日10局ずつ公開し、こちらに随時公開していくようだ。
本ブログでも、少しずつ棋譜解析を行っていこうと考えています。
では、対局を振り返っていきます。

囲碁1962.jpeg
【実戦図1:新手法現れる】
黒番がアルファ碁、白番は柯潔九段です。
白1から5と右辺を割るのはよくある進行だが、黒6とカドに打ったのが新手法。
善悪不明だが、白を固めても二間幅なので狭いという主張は通るので、有力かもしれない。
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2017年05月26日

未来囲碁サミット4日目「新しい試み」

本日はペア碁と相談碁が行われました。
ペア碁の方は古力九段・アルファ碁(黒)vs連笑八段・アルファ碁の組み合わせです。
当たり前ですが、囲碁AIは呼吸を合わせる心遣いはなく、所々人間側が苦悩していました。
世界のトップ棋士でもアルファ碁の意図を継承して打つのは困難なようです。

相談碁は周睿羊九段、時越九段、陳耀燁九段、芈昱廷九段、唐韋星九段が参戦しました。
途中経過は良い勝負に思えたが、中盤でアルファ碁の鋭い強手が放たれ、追い詰められます。
その後も隙のない打ち回しを見せ、アルファ碁が白中押し勝ちを収めた。

明日は柯潔九段が白番でアルファ碁との最終戦に臨みます。
年末年始にMaster(=アルファ碁)が現れて以来、誰一人として土をつけていません。
柯潔九段が最後に意地を見せられるか、注目ですね。
さて、相談碁のハイライトシーンを振り返っていきます。

囲碁1956.jpeg
【相談碁ハイライト:切れ味鋭い手筋】
黒番が中国チーム5名、白番がアルファ碁です。
黒1と上辺に模様を築いて、黒悪くないように見えます。
白2の消しに黒3、5と白を制し、息の長い碁になると思われたが、
アルファ碁の鋭い手筋により、上辺一帯の黒陣が破壊されてしまいます。
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2017年05月25日

未来囲碁サミット三日目「人間の域を超えた強さ」

本日、柯潔九段vsアルファ碁の2局目が行われました。
囲碁AIは柔軟な手が多く、優勢になると手厚い収束を見せるのが特徴だったが、
本局はアルファ碁が猛然と柯潔九段の手を厳しく追及し、息のつく間もなく押し切った。
以前より3子強くなった報道は、事実であることを認めざるを得ない内容だった。
さて、対局を振り返っていきます。

囲碁1939.jpeg
【実戦図1:卓越した返し技】
黒番がアルファ碁、白番が柯潔九段です。
黒1と相手に響くように形を決めるのが、囲碁AIの特徴の一つ。
黒9までは定石だが、白10のノゾキに対するアルファ碁の返し技が素晴らしかった。
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2017年05月24日

未来囲碁サミット二日目「去年より3子強い」

本日は囲碁AIのフォーラムがあり、アルファ碁の仕組みなどを発表された。
プレゼンで用いられた画像を見る限り、李世乭九段戦よりも3子以上強くなっているそうです。
(以前はレート3700程度、今回は4500程度。参考までに柯潔九段は3600~3700)

技術面はTPUの素晴らしさを中心に取り上げられていたようだ。
簡単に言うと、以前は大きな棚二つ分に機材をびっしり引き詰めて動かしていたようだが、
TPUを用いれば、その一機程の大きさで以前の性能を引き出せるという説明をしていた。
近い将来、碁打ちに一台アルファ碁を使える時代がくるかもしれない。
(未確定情報だが、随分前にこの対決が終了後、誰でも自由に使えるようにする情報があり)

「編集後記」
今日は飲み過ぎて駅のホームで盛大にコケてしまいました。
痛覚が麻痺していたのか、痛みはほぼありませんが、血が割と出て焦りましたね。
酒の飲み過ぎの影響を最小限の被害で実体験できたのは貴重でした。
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2017年05月23日

未来囲碁サミット初日「厚すぎる半目差」

本日、未来囲碁サミットが開幕しました。
アルファ碁の初手が気になるところだったが、無難な手を選択して打ち進めた。
一方、柯潔九段は三々を駆使した戦術を展開するも、うまく行かなかったようです。
結果は半目という僅差だが、逆転がほぼ不可能に近い絶望的な終盤戦でした。
アルファ碁は他の囲碁AIと比べ、細かい碁の勝ち切り方が正確に思えます。

記者会見では、今回のアルファ碁は人間の棋譜を基に学習したと言ったように聞こえました。
また、CPUをほとんど使っておらず、GPUに依存している内容を明言しました。
それに伴い、TPUを用いたPCなら1台でアルファ碁を使えるそうです。
(TPUはGPU10個分に相当するもので、電力を大幅にカットに成功)
今回のイベントはGoogleのTPU技術の宣伝が一つの目的かもしれません。

去年、李世乭九段の第4戦目で生じた囲碁AI特有のバグはほぼ解消されたようです。
数カ月前に敵対学習を採用したことが功を奏したのでしょう。
(敵対学習:特定のAIが苦手とする分野、考えない分野を集約させて戦わせる手法)

初戦は特別な手法や強烈な印象を受ける手がなく、無難にまとめた印象です。
やはり、コンピューターが一から碁の打ち方を創造するのは大変なようですね。
さて、対局を振り返っていきます。

囲碁1925.jpeg
【実戦図1:不発の三々手法】
黒番が柯潔九段、白番がアルファ碁です。
黒7と序盤早々に入るのが、柯潔九段が得意とする戦術です。
ただ、アルファ碁は自然な打ち方で黒の奇襲をかわしていきます。
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2017年05月22日

明日から人類vs囲碁AIの最終決戦開幕

明日から人類代表の柯潔九段と囲碁AI最強のアルファ碁が激突します!
今回は人間の棋譜を使わずに強化バージョンが出るそうなので、どんな碁を打つか楽しみです。
私の予想は初手辺に打つのではないかと思います。

囲碁1919.jpeg
【初手予想:隅よりも辺を重視】
最近の囲碁AIの対局を見ていると、隅よりも辺を重視しているように感じます。
例えば、白がAやBと打っても、白良くならないように思えるからです。
どういった進行が予想されるか検証していきます。
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2017年04月23日

中国囲碁界「絶芸」で若手棋士育成計画

4月20日に中国で囲碁AI「絶芸」による若手棋士育成を計画していることが発表された。
囲碁AIは棋士と互角以上に戦える実力があり、棋士強化の好手となり得ると期待されている。
数年単位の計画なため、すぐに結果が出るかは定かではないが、非常に有意義だと思います。
(データ元はこちらを参照ください)

日本囲碁界もZENを棋士育成に活用するべきでしょう。
序盤、中盤の強さは世界トップ棋士にも遅れを取っておらず、活用しない手はありません。
世界で活躍する棋士は囲碁AIと積極的に対戦し、実力に還元することに成功しています。
日本棋士も囲碁AIの発想を取り入れる場があれば、今よりも結果を残せるはずです。
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2017年04月19日

絶芸の敗戦から見えるもの

本日、13連勝中の絶芸を黄雲嵩五段が遂に止めました。
全く隙のないように見えた絶芸にも、苦手とする分野があるように感じました。
複雑な攻防や手数の長い変化を苦手とする囲碁AI共通の課題は残っているようです。
さて、対局を振り返っていきます。

囲碁1758.jpeg
【実戦図:絶妙なバランス感覚】
黒番は黄雲嵩五段、白番は絶芸です。
黒1、3と上辺を占めるのに対し、白4と黒陣を制限するのが好感覚です。
上辺はAやBと荒らす手段が残っているので、発展性を削れば黒の借金だけ残る形となります。
序盤が始まったばかりですが、既に黒の打つ手が難しい局面となっています。
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2017年04月18日

絶芸の不可解な打ち回し

昨日から絶芸が長時間の碁を打ち始めました。(持時間60分+秒読み60秒×3回)
どの碁も人間の呼吸とは異なる打ち方をしており、違和感を感じるものばかりです。
Masterとは異なる強さですが、同等以上の実力を持ち合わせているように思えます。
さて、対局を振り返っていきます。

囲碁1747.jpeg
【実戦図1:奇策の反動】
黒番は卞相壹五段、白番は絶芸です。
黒3と下辺の白陣を割るのは面白い手法の一つ。
先に黒5と左下を補強してから黒Aに先着できれば、白2のハサミが悪手になるからです。
次の一手が難しいように見えますが、絶芸が力強く収束していきます。
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2017年04月12日

絶芸、驚異の戦闘力

絶芸vs中韓トップ棋士の対決が連日続いています。
本日行われた対局は絶芸の構想力と力強さを遺憾なく発揮されたものとなりました。
不可解な動きをする局面もありましたが、最終的に勝ちを許さず2連勝しました。
さて、対局を振り返っていきます。

囲碁1716.jpeg
【実戦図1:強烈な反発】
黒番が絶芸、白番が連笑八段です。
白1は右辺に大きな白陣を敷く意図があります。
黒8と白9を交換してから黒Aと守るのが無難ですが、黒10の打ち込みが厳しい追及でした。
黒は右辺の力関係を利用し、間接的に白Bの狙いを緩和する強引な力技に出ます。
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2017年04月11日

絶芸流の打ち回し

昨日から野狐囲碁で絶芸(中国の囲碁AI)と中韓トップ棋士の対決が行われています。
現在、絶芸は3勝1敗と早くも黒星をつけられており、まだ人間側も勝てる域のようだ。
4局を見る限りでは、厚みと地のバランス感覚が人間とは違う印象を受けました。
おそらく、中央の価値を人間よりも正しく理解しているからだと思います。
さて、本日行われた対局の一部を紹介します。

囲碁1709.jpeg
【実戦図1:独特な打ち回し】
黒番が絶芸、白番は時越九段です。
下辺の布陣を敷いた際、絶芸は黒1と受けることがほとんどです。
白Aを守る働きはあるが、守るだけなら他にも味の良い手があり善悪の判断が難しい。
白6と下辺を消されても、黒7から11と上辺を占めれば全局的なバランスが取れています。
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2017年04月10日

囲碁の未来サミット「アルファ碁vs柯潔九段」

本日、中国棋院でアルファ碁と柯潔九段の対決が公式に報道された。
囲碁の未来サミットは中国の浙江省烏鎮で行われるようだ。
詳しい日程などを以下にまとめたので参照ください。

「アルファ碁vs柯潔九段の三番勝負」
【日程】5月23、25、27日
【賞金】150万ドル(手合料30万ドル)
【持時間】3時間+秒読み1分5回

「アルファ碁vsトップ棋士5名の相談碁」
【日程】5月26日
【出場棋士】陳耀燁九段、時越九段、羋昱廷九段、唐韋星九段、周睿羊九段
【持時間】2時間半+秒読み1分3回

「アルファ碁とペア碁」
【日程】5月26日
【組合せ】古力九段&アルファ碁vs連笑九段&アルファ碁
【持時間】1時間+秒読み1分1回

今回のアルファ碁はバージョン2で人間の棋譜学習をしていないという。
以前から人間の棋譜から学ぶ限り、いずれ限界を向えると言われていました。
一方、ルールだけ覚えさせて強化すれば異次元の実力を有するのではとも考えられています。
誰も考えつかないような碁が見れると思うと、なんだかワクワクしてきますね。

※確定情報ではありませんが、これを最後にアルファ碁の対決は終了するそうです。
 また、オープンソースとして公開する噂もあり、どこまで本当かわかりません。
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