2017年02月23日

野狐囲碁にZENが登場

今日の昼頃、日本の囲碁AIであるZENが出現しました。
日中韓の棋士と16局打っていましたが、15勝1敗と圧倒的な強さを見せています。
全ての対局を見る限り、以前よりも手厚い打ち方になっているように感じます。
今回はZENの手厚さが進化したと思えた対局の一部を紹介します。

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【実戦図:本格的な手厚さ】
黒番は党毅飛九段、白番はZENです。
黒1、3は白の発展性を制限しながら中央の模様を広げる好手。
しかし、白4のヒラキが全局的なバランスを保つ面白い手でした。
左辺と上辺は大きな黒地になる可能性があり、左上の利かし方を難しくする意図があります。
黒5は好点に見えますが、この手を咎める手厚い好手があり、盤上の風景が一転します。
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2017年02月18日

最強囲碁AI、Masterの棋譜解析(18)

今回紹介する棋譜は全60局の中でも屈指の熱戦です。
序盤から終盤まではっきり緩んだ手がなく、Masterの強さを引き出した一局となりました。
さて、対局を振り返っていきます。

囲碁1368.jpeg
【実戦図1:アルファ碁の中国流】
黒番は朴廷桓九段、白番はMasterです。
黒1から5と白陣を割って全局的なバランスを取るのがアルファ碁流。
白Aは左下の黒を攻めながら模様を削減する好点に見えますが、Masterは白6を選択します。
長い間、直接荒らしにいくのは良くないと言われていただけに衝撃が走りました。
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2017年02月08日

最強囲碁AI、Masterの棋譜解析(17)

Masterが用いた戦術を実戦で活用しようとする方もいますが、悉く失敗しているように感じます。
要因の一つは、簡単なように見えて枝葉を辿ると高度な発想と判断に基づいて打たれているからです。
そこで、次回以降にMasterの手法、発想の応用法を簡単に解説していく予定です。
さて、対局を振り返っていきます。

囲碁1293.jpeg
【実戦図1:珍しいノゾキ】
黒番がMaster、白番は檀嘯七段です。
黒1のハサミに白2と反撃するのは積極的な戦術。
白は左下の黒を攻める狙いを残し、下辺の戦いで有利に打ち進めようとしています。
しかし、黒3のノゾキを一本決めてから黒5に回ったのが斬新な着想でした。
普通は味消しで黒良くないですが、下辺の白を孤立させる働きがあり善悪不明です。
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2017年02月02日

囲碁AIとの最終決戦予告

中国のサイトで以下の情報が流れて大騒ぎになっています。
・4月に烏鎮でアルファ碁vs柯潔九段と三番勝負
・日中韓3チームとの相談碁(日韓は未確定)
・今回のイベント終了後、アルファ碁の開発終了しオープンソースになる模様
・20日前後に記者会見を開き、正式発表する


ただし、「~かもしれない」「~だろう」という曖昧な表現が多いため、信憑性が薄い模様。
2/20前後に何かしらの発表があるそうなので、その情報を待つほかないのが現状です。

囲碁を通して、様々な課題と利点が見つかったのは大きな成果だったと思います。
これからはAIとどう付き合っていくべきか考える時代になりそうです。
使い方次第では簡単に黒く染まってしまうので、気をつけなければなりません。
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2017年01月28日

最強囲碁AI、Masterの棋譜解析(16)

Masterの碁に共感できる方が多いのは、各々が目指していた理想を体現しているからだと思います。
現時点では読みも形勢判断の力も追いついていないため、Masterの打ち方を習得するのは大変です。
しかし、棋士達の研鑽により体系化される日がくると思うので、楽しみに待っています。
さて、対局を振り返っていきましょう。

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【実戦図1:隅の攻防戦】
黒番は連笑八段、白番はMasterです。
黒1、3は下辺の白陣を割り、局面全体を細分化する狙いがあります。
穏やかな進行になると思われた矢先、白6のツケが珍しい手法で局面が一転する。
序盤から形が決まってしまうので、勿体無いような気がしますがAIにはそうした躊躇がありません。
過程よりも結果を重視するAIらしい手と言えそうです。
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2017年01月27日

囲碁AIの不可解な変化(2)

前回に引き続き、囲碁AIが苦手とする変化を紹介します。
棋士とも対等以上に渡り合う実力があるにも関わらず、単純な読み違いが起こるのは意外です。
人間なら途中で気づけば軌道修正するものですが、囲碁AIにはそれが見られません。
臨機応変に対応する力はまだまだ未熟なのかもしれませんね。

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【実戦例:ヒラキ過ぎの攻防】
白番が中国の囲碁AI、驪龍です。
野狐囲碁で中韓のトップ棋士を次々に薙ぎ倒している囲碁AIで、Masterに次ぐAIと見ていいでしょう。
ただし、今回紹介する変化に進むと八割方同じ進行になるので、優勢を築くヒントになるかもしれません。
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2017年01月26日

囲碁AIの不可解な変化(1)

Master以外の囲碁AIは変な癖や単純な死活ミスをする場合があります。
一時前より、読みの正確さは格段に上がったものの、今でも短所として残っているようです。
今回はその一部を紹介していきます。

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【実戦例:囲碁AIの読み落とし?】
黒番は日本の囲碁AI、DeepZenGoです。
東洋囲碁で多くの対局をこなしているZenですが、黒7の進行になると潰れる変化に進みます。
原因はわかりませんが、この形が決まると30目近いリードを築けるのでまず負けることはないでしょう。
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2017年01月25日

最強囲碁AI、Masterの棋譜解析(15)

Masterが打った60局中、2局でオペレーターによるクリックミスがあったそうです。
自分は勝率の高い手を選ぶ囲碁AIの特徴が表れていたのかと思っていたので吃驚しました。
ただ、ひどく悪い手とは思えないので、棋譜が汚れたなどの心配はないと思います。
さて、対局を振り返っていきます。

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【実戦図1:足早な序盤作戦】
黒番はMaster、白番は時越九段です。
黒8までは人間界でも打たれる布石の一つです。
両方のカカリを決めたので、白は上辺と下辺に占めても戦いを裂けにくい碁形となっています。
Masterがどのような構想を描くのか、注目していきます。
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2017年01月20日

最強囲碁AI、Masterの棋譜解析(14)

正月明けのプロ棋戦を見ると、多くの対局でMasterが用いた手法を採用していました。
しかし、最近になって冷静さを取り戻したのか、徐々に真似する棋士が減ってきているように見えます。
それだけMasterの打ち方で勝ち切るのは難しいということでしょうか。
さて、対局を振り返っていきます。

囲碁1180.jpeg
【実戦図1:同様の布石】
黒番は安成浚六段、白番はMasterです。
黒9までの布石はこちらで紹介したものと全く同じ進行を辿っています。
上辺の黒陣は立派に見えますが、AI視点では上辺に手をかけ過ぎと見るのかもしれません。
ただ、どう手をつけるべきか難しいので、人間視点では良い勝負か黒良しと見るところでしょう。
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2017年01月18日

最強囲碁AI、Masterの棋譜解析(13)

将棋界はソフトの不正使用疑惑で大騒ぎになっています。
囲碁界でも起こり得ることだと思うので、様々なケースを想定する必要があるでしょう。
さて、対局を振り返っていきます。

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【実戦図1:偏り過ぎな布石】
黒番はMaster、白番は楊鼎新四段です。
白1、3を利かしてから、白5と左辺を占めて足早に展開します。
黒6の切りは白の手抜きを咎める好点の一つだが、白7に黒8と力を貯めたのに驚きました。
部分的には厚い手ですが、上辺に黒石が偏り過ぎている気がして黒良く見えません。
Masterはこの先どう打ち進めるのか注目です。
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2017年01月17日

最強囲碁AI、Masterの棋譜解析(12)

最近、強い囲碁AIが増えてきたように思えます。
以下に現在注目されている囲碁AIをまとめました。

英国:Master(AlphaGoの強化版、現在最強囲碁AIとして君臨)
日本:DeepZenGo(UEC杯出場、東洋囲碁に出現中)
中国:絶芸(別名:FineArtでTencentの囲碁AI、UEC杯出場)、刑天驪龍(野狐囲碁で出現中)
不明:Godmoves(Zenに早碁で三連勝の実績あり)

1年前は「囲碁AIがプロの領域に踏み入れるのに後5年はかかる」と言われてましたが、
現在では棋士と互角以上に戦える実力まで成長しており、勝てれば金星と思える時代となりました。
これからはAIと競うのではなく、どういう関係を築くべきか考える時期なのかもしれません。
さて、対局を振り返っていきます。

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【実戦図1:コスミツケの手法】
黒番はMaster、白番は姜東潤九段です。
黒2のコスミツケはMasterがよく用いている戦術の一つ。
見た目は白悪くないように見えますが、上辺の打ち方が難しくなっているため、白容易でないです。
(次図で一例を紹介します。)
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2017年01月16日

最強囲碁AI、Masterの棋譜解析(11)

先日行われた棋聖戦でMasterに似た手法を用いていました。
去年3月に行われたアルファ碁戦よりも信頼性が高いのか、多くの棋士が真似ているように見えます。
60戦の一つ一つにMasterの斬新な一面が表れているので、棋力関係なくぜひ並べてほしいですね。
ただし、囲碁AIを信用しすぎるのは危険ですから、常に疑いの目を持つことは必要でしょう。
さて、対局を振り返っていきます。

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【実戦図1:Master布石の挑戦】
黒番は金志錫九段、白番はMasterです。
黒3、5の構え方はMasterがよく用いている手法の一つ。
白6に黒7を利かしてから黒9とハサむのは、右上のシチョウ関係を考慮した打ち方です。
Masterがどのような構想でこの布石に対抗するか、注目です。
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2017年01月13日

最強囲碁AI、Masterの棋譜解析(10)

Masterの打ち方は呉清源九段や本因坊道策に似ている点があります。
現代碁は地を意識しすぎる余り、局地戦が多くなっている傾向です。
現状を打破する上でも、昔の碁を研究し直す必要があるかもしれません。
さて、対局を振り返っていきます。

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【実戦図1:面白い構想】
黒番は孟秦齢六段、白番はMasterです。
黒9まで、上辺の黒陣は立派な構えに見えます。
左上のシマリとの相性も良く、人間的には理想形に近い形でしょう。
そんな布石でも、Masterは独特な打ち回しで荒らしていきます。
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2017年01月12日

最強囲碁AI、Masterの棋譜解析(9)

昨日から囲碁界も電子機器の規制が始まりました。
近年、急速に囲碁AIが強くなっているため、将来的に生じる問題への対策を講じるのは当然です。
善し悪しを含めて、囲碁AIと人間がどう付き合っていくべきか、考えなければなりません。
さて、本局を振り返っていきましょう。

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【実戦図1:喧嘩小目の布石】
黒番はMaster、白番はjpgo01です。
黒1、3は喧嘩小目と言われる布陣です。
囲碁AIは要所を次々に占めることを得意とする打ち手なので、急戦の多い碁形を選ぶのは意外でした。
白8、10と左下隅にプレッシャーをかけられたので、人間なら守る思考に入るものです。
しかし、Masterは攻撃的な手段で白を力強く追及していきます。
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2017年01月11日

最強囲碁AI、Masterの棋譜解析(8)

最近の碁は持時間が短いこともあり、序盤は研究するのが必須でした。
しかし、Masterが大局観で勝つ方法を示したため、今までの考え方を見直す必要がありますね。
部分戦で一目でも得しようとすることより、もっと大切なことを見落としていたように思えるからです。
2017年は「何が正しいのか」自身を納得させられる答えを見出さなければならない年になるでしょう。
さて、対局を振り返っていきます。

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【実戦図1:珍しい打ち方】
黒番はMaster、白番は柁嘉熹九段です。
白5までの進行は人間界でもよく打たれる進行です。
ここで黒Aと右上を補強するのが無難であると言われていたが、Masterは黒6を選択する。
▲と広く構えているので、左上の黒陣を広げる価値は大きいと見ているようです。
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