2017年06月07日

アルファ碁自己対戦棋譜解析(9)

アルファ碁の自己対戦譜は白勝ちが多く、アルファ碁自身も白有利と判断しているそうです。
そのため、中国ルールのコミ7目半は白有利なのでは?と議論の的になっているとか。
AIが人間のルールにも影響を与える存在になりつつあると思うと少し怖いですね。
さて、対局を振り返っていきます。

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【実戦図1:アルファ碁の急戦模様】
黒1から5を決めてから黒7のカカリに回るのは、人間的には怖い打ち方に思えます。
白8と打ち込まれると、左下の黒が重い形なので決めない方が良いと考えるからです。
さておき、アルファ碁の序盤戦は比較的穏やかな進行になることが多いため、
本局のような急戦模様になった際、どのように戦いを収束させるのか、注目です。
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2017年06月06日

アルファ碁自己対戦棋譜解析(8)

アルファ碁vs柯潔九段大戦が終わってから一週間が経ちました。
囲碁界はこれからどう在るべきか、真剣に考えなければならない時代となりました。
絶対的な強さを誇っていた棋士より、強い存在が現れたことによる棋士の存在価値の低下や、
世間に囲碁を宣伝できるチャンスをどう活かすかなど、様々な問題が渦巻く状況です。
日本だけでなく中韓も同じ問題を抱えており、今年は大きな転機を迎えているようだ。
さて、対局を振り返っていきます。

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【実戦図1:大流行の三々手法】
序盤の早い段階で、白6と三々に入る手法は人間界の碁でも打たれるようになりました。
様々な局面で試す実戦例が増えており、多くの方が有力と感じているのかもしれません。
序盤から狭い所に入るなんて信じられないと思われる方も少なくないでしょう。
しかし、この戦術を用いられると白打ちやすくなることが多く、黒容易ではありません。
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2017年06月05日

アルファ碁自己対戦棋譜解析(7)

囲碁AIの碁は次々に要所を占めていく足早な石運びが特徴です。
手抜きや利かしなどを駆使して手番を奪う技術は人間を遥かに凌駕しているでしょう。
部分的な損得を最適化するより、全局的な打ち方の探求が必要なのかもしれません。
さて、対局を振り返っていきます。

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【実戦図:驚愕のツケ】
白1と黒2の交換を決めた後、白3のツケには驚きました。
相手の態度を聞いて、右辺の構え方を変えたり、右下の黒を凝り形に導く狙いがあります。
一見すると、黒はどう受けても悪くなさそうに見えるが、そう簡単でもないようです。
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2017年06月04日

アルファ碁自己対戦棋譜解析(6)

アルファ碁の自己対戦譜は別次元の考え方で打たれたものに感じます。
難しくて分からないというよりは、何をしたいのか見当がつかないと言うのが適当でしょうか。
ただ、理解できる点も少なからずあるので、めげずに棋譜を調べていこうかと思います。
さて、対局を振り返っていきます。

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【実戦図:飛躍する石運び】
白2、4のツケ引きに黒5とツグのが囲碁AI全般的に増えています。
囲碁AIの影響なのか、棋士の棋譜も黒Aとカケツぐ実戦例が少なくなっている傾向です。
白8では左辺を割りたくなるが、左辺を一手で守る切る手がないため、急ぐ必要はないですね。
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2017年06月03日

アルファ碁自己対戦棋譜解析(5)

今回の第5局目は序盤の呼吸が独特で、なぜそう打つのか分からない点が多いです。
これが次世代の碁かもしれないが、人間がこの域に達するには長い年月が必要そうだ。
ただ、囲碁AIの進化は早いため、良いとされた変化も次の日には否定されることもあります。
現代は碁の真理を追究するより、碁の楽しさや魅力を見つける方が大切なのかもしれません。
さて、対局を振り返っていきます。

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【実戦図:違和感のある序盤戦】
黒1から白6の定石は普通だが、上辺を受けずに黒7と大場に走ったのに違和感を覚えます。
手抜きする前提であれば、黒5でAのカケツギや手抜く方が軽い石運びに思えるからです。
白も黒の手抜きを咎めずに、白8と右下のカカリに回るのは勿体ないように感じます。
黒9と上辺を構えて一段落しましたが、序盤の手順が不思議ですね。
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2017年06月02日

アルファ碁自己対戦棋譜解析(4)

アルファ碁が現れて以来、序盤の早い段階から星に三々へ入る手法が多く用いられてます。
研究して用いている棋士もいると思いますが、多くの方は手応えを掴みたいからでしょう。
多くの実戦例が出てくると思うので、棋譜の確認は小まめに行った方が良いかもしれません。
さて、対局を振り返っていきます。

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【実戦図:囲碁AIの石運び】
黒1から白6は人間界でもよく打たれるツケ引き定石です。
左上を手堅く打ったので、黒7と左辺に広く構えたいところ。
白Aの打ち込みには、黒Bと受けられて白だけ弱い石を残る格好になります。
白から戦いを仕掛けるのは得策でないため、白8と構えて相手の出方を伺うのが無難です。
ここまでは普通の進行に見えたが、ここから不可解な石運びを見せていきます。
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2017年06月01日

アルファ碁自己対戦棋譜解析(3)

アルファ碁自己対戦の第3局は異次元の感覚で打っている碁ですね。
黒番、白番共に不可解な打ち方をするため、鑑賞する程度が良いかもしれません。
今回の碁は人間界に取り入れるのは難しい部類に入るかと思われます。
では、対局を振り返っていきます。

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【実戦図:序盤早々の三々手法】
黒5とカカった瞬間、白6と三々に入っていきました。
従来の考え方なら、黒Aと右辺の黒陣を厚くして十分と見られていました。
しかし、三々手法は厚みを攻めの対象と見られるため、黒の対応は慎重にならざるを得ません。
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2017年05月30日

アルファ碁自己対戦棋譜解析(2)

今回紹介する第2局は、凄まじい大局観で局面をまとめていきます。
人間的な目線では怖い打ち方に入るため、この呼吸を取り入れるのは難しそうです。
さて、対局を振り返っていきます。

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【実戦図1:スピード感ある打ち回し】
黒4と受けた瞬間、白5と形を決めるのは珍しい手法です。
ただし、呉清源九段や張栩九段が実戦で打っており、人間界でも時々用いられます。
黒Aと受けるのは、白5と黒6の交換が白良い利かしになるので打ちにくいです。
三連星の発展性を削ぐ働きもあり、右下の手法は有力そうです。
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2017年05月28日

アルファ碁自己対戦棋譜解析(1)

先日からアルファ碁の自己対戦が公開された(5/28の21:48頃、自己対戦50局が出回る)。
現在、公開されている10局を見る限り、とても人間が打つ碁ではありませんでした。
ただし、そんな中にも理屈や考え方があるので、目指すべき姿なのかもしれません。
本ブログでは、布石を中心に棋譜解析をしていこうかと思います。
では、第1局目を見ていきます。

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【実戦図1:次元の異なる様子見】
ミニ中国流に白3とツケたのが、囲碁AIらしい驚手です。
相手の受け方を見て、右辺のヒラキ方を変えようとしています。
黒4に白5と更に様子見したのは、AとBを局面に応じて使い分ける意図があります。
相手の態度に合わせて、先の打ち方を変えるのが良い戦術だと考えているようです。
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2017年05月27日

未来囲碁サミット5日目「卓越した大局観」

本日、柯潔九段vsアルファ碁の3局目が行われました。
アルファ碁は序盤から人間では考えにくい石運びを見せ、自然と優勢を築いていく。
柯潔九段も必至の追い上げを見せるも、差は一向に縮まらず投了となった。
終局後、柯潔九段は感情を抑えきれず、涙が零れる姿が印象的でした。

イベント終了後にアルファ碁同士の自己対戦50局を公開することを発表。
今日から毎日10局ずつ公開し、こちらに随時公開していくようだ。
本ブログでも、少しずつ棋譜解析を行っていこうと考えています。
では、対局を振り返っていきます。

囲碁1962.jpeg
【実戦図1:新手法現れる】
黒番がアルファ碁、白番は柯潔九段です。
白1から5と右辺を割るのはよくある進行だが、黒6とカドに打ったのが新手法。
善悪不明だが、白を固めても二間幅なので狭いという主張は通るので、有力かもしれない。
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2017年05月26日

未来囲碁サミット4日目「新しい試み」

本日はペア碁と相談碁が行われました。
ペア碁の方は古力九段・アルファ碁(黒)vs連笑八段・アルファ碁の組み合わせです。
当たり前ですが、囲碁AIは呼吸を合わせる心遣いはなく、所々人間側が苦悩していました。
世界のトップ棋士でもアルファ碁の意図を継承して打つのは困難なようです。

相談碁は周睿羊九段、時越九段、陳耀燁九段、芈昱廷九段、唐韋星九段が参戦しました。
途中経過は良い勝負に思えたが、中盤でアルファ碁の鋭い強手が放たれ、追い詰められます。
その後も隙のない打ち回しを見せ、アルファ碁が白中押し勝ちを収めた。

明日は柯潔九段が白番でアルファ碁との最終戦に臨みます。
年末年始にMaster(=アルファ碁)が現れて以来、誰一人として土をつけていません。
柯潔九段が最後に意地を見せられるか、注目ですね。
さて、相談碁のハイライトシーンを振り返っていきます。

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【相談碁ハイライト:切れ味鋭い手筋】
黒番が中国チーム5名、白番がアルファ碁です。
黒1と上辺に模様を築いて、黒悪くないように見えます。
白2の消しに黒3、5と白を制し、息の長い碁になると思われたが、
アルファ碁の鋭い手筋により、上辺一帯の黒陣が破壊されてしまいます。
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2017年05月25日

未来囲碁サミット三日目「人間の域を超えた強さ」

本日、柯潔九段vsアルファ碁の2局目が行われました。
囲碁AIは柔軟な手が多く、優勢になると手厚い収束を見せるのが特徴だったが、
本局はアルファ碁が猛然と柯潔九段の手を厳しく追及し、息のつく間もなく押し切った。
以前より3子強くなった報道は、事実であることを認めざるを得ない内容だった。
さて、対局を振り返っていきます。

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【実戦図1:卓越した返し技】
黒番がアルファ碁、白番が柯潔九段です。
黒1と相手に響くように形を決めるのが、囲碁AIの特徴の一つ。
黒9までは定石だが、白10のノゾキに対するアルファ碁の返し技が素晴らしかった。
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2017年05月24日

未来囲碁サミット二日目「去年より3子強い」

本日は囲碁AIのフォーラムがあり、アルファ碁の仕組みなどを発表された。
プレゼンで用いられた画像を見る限り、李世乭九段戦よりも3子以上強くなっているそうです。
(以前はレート3700程度、今回は4500程度。参考までに柯潔九段は3600~3700)

技術面はTPUの素晴らしさを中心に取り上げられていたようだ。
簡単に言うと、以前は大きな棚二つ分に機材をびっしり引き詰めて動かしていたようだが、
TPUを用いれば、その一機程の大きさで以前の性能を引き出せるという説明をしていた。
近い将来、碁打ちに一台アルファ碁を使える時代がくるかもしれない。
(未確定情報だが、随分前にこの対決が終了後、誰でも自由に使えるようにする情報があり)

「編集後記」
今日は飲み過ぎて駅のホームで盛大にコケてしまいました。
痛覚が麻痺していたのか、痛みはほぼありませんが、血が割と出て焦りましたね。
酒の飲み過ぎの影響を最小限の被害で実体験できたのは貴重でした。
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2017年05月23日

未来囲碁サミット初日「厚すぎる半目差」

本日、未来囲碁サミットが開幕しました。
アルファ碁の初手が気になるところだったが、無難な手を選択して打ち進めた。
一方、柯潔九段は三々を駆使した戦術を展開するも、うまく行かなかったようです。
結果は半目という僅差だが、逆転がほぼ不可能に近い絶望的な終盤戦でした。
アルファ碁は他の囲碁AIと比べ、細かい碁の勝ち切り方が正確に思えます。

記者会見では、今回のアルファ碁は人間の棋譜を基に学習したと言ったように聞こえました。
また、CPUをほとんど使っておらず、GPUに依存している内容を明言しました。
それに伴い、TPUを用いたPCなら1台でアルファ碁を使えるそうです。
(TPUはGPU10個分に相当するもので、電力を大幅にカットに成功)
今回のイベントはGoogleのTPU技術の宣伝が一つの目的かもしれません。

去年、李世乭九段の第4戦目で生じた囲碁AI特有のバグはほぼ解消されたようです。
数カ月前に敵対学習を採用したことが功を奏したのでしょう。
(敵対学習:特定のAIが苦手とする分野、考えない分野を集約させて戦わせる手法)

初戦は特別な手法や強烈な印象を受ける手がなく、無難にまとめた印象です。
やはり、コンピューターが一から碁の打ち方を創造するのは大変なようですね。
さて、対局を振り返っていきます。

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【実戦図1:不発の三々手法】
黒番が柯潔九段、白番がアルファ碁です。
黒7と序盤早々に入るのが、柯潔九段が得意とする戦術です。
ただ、アルファ碁は自然な打ち方で黒の奇襲をかわしていきます。
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2017年05月22日

明日から人類vs囲碁AIの最終決戦開幕

明日から人類代表の柯潔九段と囲碁AI最強のアルファ碁が激突します!
今回は人間の棋譜を使わずに強化バージョンが出るそうなので、どんな碁を打つか楽しみです。
私の予想は初手辺に打つのではないかと思います。

囲碁1919.jpeg
【初手予想:隅よりも辺を重視】
最近の囲碁AIの対局を見ていると、隅よりも辺を重視しているように感じます。
例えば、白がAやBと打っても、白良くならないように思えるからです。
どういった進行が予想されるか検証していきます。
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