2017年07月11日

ミニ中国流の打ち方(1)

囲碁AIの話題が一段落したので、ミニ中国流の打ち方を数回に分けて紹介していきます。
プロアマ問わず多く打たれている布石の一つで、愛用している方も多いそうです。
実戦で打たれることが多いので、知識があると序盤で差をつけられるかもしれません。

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【基本形:ミニ中国流の構え】
黒3から7の構えがミニ中国流の布陣です。
この布石は相手の力を利用して、下辺を地模様にできる特徴があります。
ある程度定型化された打ち方があり、布石が苦手な方でも使いこなせる打ち方です。

囲碁2283.jpeg
【黒の理想形:地模様の実現】
白8のワリ打ちが対ミニ中国流で多く打たれる打ち方の一つ。
いろいろな手法があるが、黒9と地に辛く詰めていくのをオススメします。
白10に黒11と右辺にプレッシャーをかけながら右下の黒陣を固めるのが面白い。

囲碁2284.jpeg
白12に黒13と押さえ込むのが黒の意図する進行です。
白14で外回りが厚くなってしまうが、黒15から19と右下が地になるので黒十分な展開。
白の厚みは△との幅が狭いため、重複した格好になっていて白の効率が悪いです。
また、■と手堅く構えているので白の厚みの影響を受けづらい格好になっています。

囲碁2285.jpeg
【昔の常識形:現在は判断が真逆】
前図の進行を避けるため、白2のスベリを選択する場合もあります。
一昔の常識では、黒3のツケコシが手筋で黒良いと言われていましたが、
現在では白悪くないという意見が多いのか、黒3と打つことがなくなりました。

囲碁2286.jpeg
白4には黒5、7を利かしてから黒9と下辺を構えて黒悪くないと言われていました。
見た目は下辺の黒地が大きくまとまったかのように見えるが、実際は結構小さくなります。

囲碁2287.jpeg
白10のノゾキが好手でした。
黒11と下から受けるのが相場で、白12と大場に占められると白悪くない展開になります。
AやBの利きを残っている上に、白Cとヨセられると右下が大きく削られてしまいます。
そうなると、右辺の白に眼形を与えた黒の損が重く、この進行は打たれなくなりました。

囲碁2288.jpeg
【右下の黒地の評価:割に合わない】
蛇足ですが、視覚的にもわかるように図を示しました。
部分的には白2と黒3が利き、白4に黒5と受けるのが相場となるため小さくなります。
白10の切りまで入ると、黒地よりも右辺に白地がつきそうなぐらいです。
黒はまるで得できていなかったことに気づきます。

囲碁2289.jpeg
【参考図:味の悪い頑張り】
白1に黒2とツイで頑張る変化も考えられます。
しかし、白3と黒地に真正面から入る味が残るため黒得策ではありません。

囲碁2290.jpeg
黒4と飲み込むのは白5のスベリで無条件では取れない石となっています。
黒6、8の受けに白9のツケが好手で黒シビれています。

囲碁2291.jpeg
黒10に白11のアテ込みが決まるため、白の眼形が厚くなります。
白Aの傷も残っているので、黒は右下の白を取ることができません。
コウで良ければ道中の手順で変化できるが、コウは白成功と見るべきでしょう。
こうした味を見られながら大場に走られるのは黒快くないはずです。

囲碁2292.jpeg
【次回のテーマ図:黒の対応策】
昔の手法では、黒得できないため別の対応策が求められました。
次回は白2に対する黒の応手を解説していきます。

「編集後記」
昔は良しとされた手法も時代の流れと共に見直され、改善されていくものです。
ただし、こうした変化は様々な場面で応用できるので学んでおいて損はないはず。
また、何故打たれなくなったかを理解できれば、より深く布石の理解が進むと思います。
次回以降も理由をつけてなるべく根拠ある解説を心がけていきます。
posted by okao at 23:37| Comment(0) | TrackBack(0) | ミニ中国流 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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