2017年06月21日

第3回夢百合杯世界オープン戦32強戦

本日、第3回夢百合杯世界オープン戦の32強戦が行われました。
日本は高尾紳路九段と河野臨九段が出場するも、中国の壁に阻まれ無念の敗退となった。
囲碁AIのZENは序盤から大胆な作戦を展開するが、明らかな悪手を打ち出してしまう。
コウ材を無駄に消費したことにより終盤のコウ争いで大いに後退し、半目負けを喫した。
相変わらず、悪い癖が治り切っていないようで、まだまだ課題が山積している。
さて、対局を振り返っていきます。

囲碁2165.jpeg
【李世乭九段(黒)vs崔哲瀚九段】
単に黒1とヒラくのは今では珍しい打ち方。
白2が手堅い手で▲の活力が失われるため、後の打ち方が難しいと言われているからです。
黒3と右上を大きく広げた手に対し、白4から模様を削りに行ったのが面白い手でした。
囲碁AIが用いたことにより、こうした手法が様々な局面で見られるようになっています。

囲碁2166.jpeg
黒5、7は比較的穏やかな受け方。
しかし、白8に黒9、11と厳しく追及したのが李世乭九段らしい着想です。
右上隅の白に寄り付き、周囲をできる限り厚い格好にしようと試みています。

囲碁2167.jpeg
白は黒に厚くされることを嫌い、白12と反発していきます。
黒13から17と分断しても、白Aの味があるので十分戦えると見ているようです。
上辺の白に余裕を与えないよう、黒19と上辺に受けて激しい競り合いに持ち込みます。
ただ、黒は相当力が強くないと打ち切れない打ち方なのでオススメはできません。
結果、黒中押し勝ち。

囲碁2169.jpeg
【唐韋星九段(黒)vs檀嘯八段】
白1に黒2、4とツケ引きを決めてから黒6と三々に入る実戦例は多いです。
ただし、上辺の構えがミニ中国流であるため、現局面では黒良くない選択でした。
全局的に厚い碁形になると、黒陣が一方的に薄くなってしまうからです。

囲碁2170.jpeg
白7から押さえ込むのが好判断です。
一見すると、黒8から20で白の厚みが巧みに消されているように見えます。
しかし、白21に黒Aは白B、黒C、白Dと左辺を受けずに戦えるため、競り合いは黒不利です。
かと言って、左上隅にサバキを求めると右上の黒陣を荒らされて、白有利な展開になります。
序盤早々の三々手法を見事攻略した面白い対局でした。
結果、白中押し勝ち。

囲碁2171.jpeg
【朴永訓九段(黒)vs童夢成六段】
白1に黒2と受けるのが小林流の布石でよく見る形です。
白3のスベリに黒4、6と上から封鎖する変化が最近また打たれ始めています。
白7、9もこの形の定石的な応じ方で、この先もスラスラ形が決まります。

囲碁2172.jpeg
黒10に白11と切るのが白の意図する変化です。
白13、15と押さえ込むのは黒16から20でAとBを見合いにされ白ツブレに見えるが・・・。

囲碁2173.jpeg
白21のハネが手筋でツブレを回避することができます。
黒22、24に白25で右辺の黒三子を取れるが、下辺と右上が厚くなったので互角に近いワカレ。
ただ、この形は人それぞれで善悪の判断が異なるため、結論は未だ出ていない。
結果、黒中押し勝ち。

「編集後記」
明日からアマ竜星のネット予選が始まるのでブログは軽めの記事になるかも。
それに伴い、今週の土曜日12時半~13時頃に行う予定の生放送も軽めにする予定です。
posted by okao at 23:38| Comment(0) | TrackBack(0) | 棋戦情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
コチラをクリックしてください

この記事へのトラックバック