2017年06月16日

アルファ碁自己対戦棋譜解析(16)

第16局の中盤は人間離れした応酬があり、正直何をやっているかサッパリわかりません。
仮に人間が現代よりずっと強くなったとしても、このような碁を打つか怪しいものです。
囲碁AIが強いことは周知の事実だが、正しい進化を遂げているのか疑問に感じます。
さて、対局を振り返っていきます。

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【実戦図1:不発の三々手法】
白1に黒2と受けるのがアルファ碁特有の受け方です。
Aが残る短所はありますが、少しでも足早に展開しようという意図を感じ取れます。
黒6もアルファ碁が得意とする戦術だが、現局面では効果的でなかったようです。

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白7と押さえ込むのは面白い応じ方でした。
左上に白が控えているので、人間的には逆から押さえるのが正しいと言われているからです。
この打ち方は厚みを背景に白地を作るのはなく、相手に大きな地を作らせない意図があります。
黒8に白9から13と受ける実戦例が多く、有力な対抗策であると考えているのかもしれません。

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黒14に白15と押さえ込むのがこの形の狙いです。
ただし、黒16に白17と受けると、黒18から20と白一子を取り込む手段が成立します。
一見すると、左下の稼ぎが大きいため、黒十分なワカレに見えますが・・・。

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白21と抜いた形が非常に厚い格好なので、部分的なワカレでも白悪くありません。
また、左辺は△があるため大きな黒地が見込めず、下辺も白の厚みにより黒地はつきにくい。
上辺の黒陣がどの程度まとまるかが焦点だが、白23に回られて上辺にも期待できません。
白は黒の発展性を未然に防ぐ策が功を奏し、コミが活きる局面を築くことに成功します。

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【参考図:人間の常識】
左上に白が控えているので、白2と押さえたくなるものです。
しかし、黒3から9と先手を取った後、黒11と左辺を割られて白良く見えません。
黒Aから左上の白への寄り付きを見られたり、黒Bと左下の攻めを狙われるからです。

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白12と左上を補強しながら左辺の黒に迫るのは、黒13から17と逃げ出されて白不満です。
白は狭い所を開かされた上に左下の攻めを見られて良い気分がしません。
一方、黒は上辺の模様拡大も期待できる局面となり、満足な展開でしょう。

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【実戦図2:白の鮮やかな打ち回し】
黒1のツケは人間界でも打たれる筋の一つ。
これに白2、4が面白い呼吸で、黒Aと逃げ出すなら白BやCとモタレようとしています。
隅への利きがある状態で戦うのは黒苦しいため、黒5と隅の味を良くする手を選びました。
しかし、白6と右上の黒の攻めに先着できたのが大きく、白優勢になったように思えます。

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黒7に白8の引きが冷静だったようです。
黒9が大きく見えますが、白10から16と外回りを厚くして白十分です。
右下の白を取り切ると右上の黒を飲まれるため、黒の仕掛けは不発となりました。
コミの問題もあり、自己対戦の多くに黒やり過ぎな仕掛けが多く見受けられます。
結果、白中押し勝ち。

「編集後記」
この碁は中盤線が意味不明なので紹介したかったのですが、解説不能なので割愛しました。
続きの戦いも面白いので、ぜひ鑑賞してもらえればと思います。
posted by okao at 23:55| Comment(0) | TrackBack(0) | コンピューター囲碁 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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