2017年06月15日

アルファ碁自己対戦棋譜解析(15)

遂にアルファ碁の自己対戦第15局目となりました。
多くの特徴が既に現れていますが、まだまだ紹介できていない面白い手が沢山あります。
本局も囲碁AIの特徴が現れており、碁の打ち方はこうあるべきなのかと考えさせられます。
さて、対局を振り返っていきます。

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【実戦図:独特な打ち回し】
アルファ碁は黒1から白6と形を決めるのを好んでいるようです。
元々、囲碁AIは手順の長い読みに苦手な側面があり、複雑な定石を選ぶのは稀です。
ただ、そんな囲碁AIが黒7、9のような相手に響く手を選ぶ特徴があるのは不思議ですね。
先を読まずとも、膨大な自己学習により、一手毎の善悪を正確に判断ができるのでしょう。

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白10は当然の一手だが、黒11に白12のカケツギが非常に珍しい受け方に見えます。
打たれてみると成程と思える手で、白Aと打つと眼形が豊富になる特徴があります。
また、左下の白はダメヅマリを避けて整形できたので、見た目以上に厚い形となっています。

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黒15の肩ツキは左下の白を利かして、凝り形に導く意図があります。
白18は左下の黒を横目に黒Aの押しを防ぐ面白い手だが、白得になっていないように思えます。

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黒19が手堅い受けで白の薄みが目立つ格好となりました。
白20と後退しますが、△に打った効力も定かでない上に次の狙いがないため白不満に見えます。
黒21に白22と大きくヒラいて活路を見出すも、各所で薄みが生じており白苦しい展開でしょう。

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黒23の打ち込みに、白24と様子見をするのは中々考えつかない発想です。
黒25と右下の根拠を奪いに来られても、白26から30で右辺の黒を包囲することに成功します。
一見、白成功したように見えるが、右辺の一子を捨て石に黒は鮮やかに優勢を築いていきます。

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黒31から35と右辺の▲をアッサリ捨てて、周囲でポイントを稼ぐのが好判断でした。
白に大きくなる土地はないが、黒は左辺や右上など発展性豊かな土地を持っています。
単純に守るのは石の調子が良くないため、白36と様子見をして右辺の受け方を決めます。

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黒37、39と右辺に対して厚く受けたので、白42と受けるのを選択します。
後に白Aを残せた戦果は大きいものの、左辺の白が薄い上に▲の活力もあり白不満です。
一方、黒は中央にも厚くなったので、各所にある程度の黒地がつく算段が整いました。
部分毎のワカレは白も悪くないが、全局的なバランスが取れていないのが問題でした。
結果、黒中押し勝ち。

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【参考図:人間的な決め方】
黒1に白2から8と形を決めるのが人間界の打ち方でした。
しかし、黒9と白のダメを詰めながら左辺を厚くするのが好点で黒悪くない展開です。
黒Aが将来的に厳しくなりますし、白Bは黒Cでかえって左辺の黒陣が固まります。
見た目以上に左辺を消す手が難しくなっているので、白工夫不足でしょう。

「編集後記」
この棋譜もいろいろと考えさせられるものがありました。
自分もこれくらい自由に打てるような実力をつけたいものです。
posted by okao at 23:59| Comment(0) | TrackBack(0) | コンピューター囲碁 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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