2017年05月29日

第22回LG杯朝鮮日報棋王戦、32強戦

本日、第22回LG杯朝鮮日報棋王戦32強戦が行われました。
日本は井山裕太九段、伊田篤史八段、一力遼七段が参戦し、井山と伊田が16強に駒を進めた。
次の対戦も厳しい戦いが予想されるが、日本の存在感を示すためにも頑張ってほしいですね。
5月31日の16強戦は、井山九段vs周睿羊九段(中国)、伊田八段vs申眞諝八段(韓国)です。
今回は序盤早々、三々に入る対局が数局あったので、それを取り上げていきます。

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【周睿羊九段(黒)vs金庭賢六段】
白1に黒2、4と右下隅を固めるのがMasterの手法。
白5ではAとツケて下辺を大きく構えるのが主流だが、実戦は穏やかな進行となる。
序盤早々、黒10と三々に入るのはアルファ碁の影響を色濃く受けた打ち方の一つ。
BやCと受けても、白は簡単には良くならないため、大流行しそうだ。

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白11には黒12から16と先手で隅を抉ってから、黒18と厚みの働きを削ぐのが面白い。
白19と左下を攻めにきても、黒20から24で左上と左辺の攻めを見て黒十分戦えそうです。
結果、黒中押し勝ち。

囲碁1982.jpeg
【李元榮七段(黒)vs党毅飛九段】
白1に黒2と受けは、先日行われたアルファ碁の打ち方です。
一路広く構えて、局面を広く使おうとする意図が感じ取れます。
本局も黒4と隅に入る手法を試みており、有力であると考えているのかもしれません。

囲碁1983.jpeg
白5、7はアルファ碁の自己対戦で最もよく打たれる対応策です。
黒8には白9、11と黒のダメヅマリを突くように打ち、白Aの封鎖を狙います。

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黒12に白13と押さえ込むのが白の狙いです。
黒14から18で厚みに傷をつけながら地を稼ぐも、白21で左辺の幅が良く白悪くなさそうです。
しかし、終盤で黒の絶妙なコウ立てが決定打となり、黒の逆転を許します。
結果、黒半目勝ち。

囲碁1985.jpeg
【卞相壹五段(黒)vs朴廷桓九段】
白1から5に黒6と広く構えるのは珍しく見えますが、黒8と隅に入る前提で打っています。
右下に厚みを築かれても、黒6と一路広く構えているため、右辺に白模様を築きにくいです。
配石を工夫すれば、三々に入る手法がより効果的に働きそうです。

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白9、11はよくある打ち方だが、黒12に白13と押さえるの非常に珍しいです。
黒Aで厚みに傷をつけられ、白良くないように見えるが・・・。

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黒16から18と傷をつけた後、黒22と下辺を割って黒悪くないように見えます。
右下隅は黒Aと白一子を取る保険があるので、黒Bとノゾく狙いもあり黒の楽しみが多い。
しかし、下辺の攻防で白に十分な形を与えてしまい、形勢不明となりました。
結果、白中押し勝ち。

囲碁1988.jpeg
【申眞諝八段(黒)vs安成浚七段】
白1から5に黒6と隅に入るのは、柯潔九段も用いた戦術です。
左下の決め方を見て、黒A~Cなどを使い分ける意図があります。
変化が少ないにも関わらず、様々な局面で応用が利く三々戦術は有力かもしれません。

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白7、9と応じる棋士が多いです。
確かに、白9で10と打つよりも外回りを厚くできる利点はありますが、善悪は不明です。
黒10、12に白13と中央を立体的に拡大させるも、左下放置は白まずかったようです。

囲碁1990.jpeg
黒14と左下を切るのが鋭い追及でした。
白15は当然の一手ですが、黒16から22でAとBを見合いにして黒好調です。
どうやら、左下を手抜きするのは白良くないようです。
結果、黒中押し勝ち。

「編集後記」
遂に井山九段が世界戦に参戦しました!
今回はベスト16に日本選手2名残っていますし、久しぶり良い結果が見れるかもしれません。
posted by okao at 23:27| Comment(0) | TrackBack(0) | 棋戦情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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