2017年05月16日

中国甲級リーグ、六日目

本日、中国甲級リーグの6戦目が行われました。
非常に珍しい戦術が多く現れており、碁の打ち方は無限大であると改めて感じました。
今までは考えられなかった打ち方が短期間でこれ程多く見つかっていることからも、
以前よりも碁の進化のスピードが急速に上がっていることがわかります。
さて、対局を振り返っていきます。

囲碁1910.jpeg
【李欽誠九段(黒)vs柯潔九段】
序盤早々、白6と三々に入りました。
一昔前では考えられなかった手法で、多くの方が驚愕するのではないでしょうか。
善悪不明ですが、こうした打ち方が評価される時代がくるかもしれません。
(参考記事はこちらです)

囲碁1911.jpeg
白8から12と先手で隅を荒らしてから、白14と右辺を割るのがこの戦術の特徴。
黒15は狭いヒラキだが、白Aのノゾキを防いだ意味もあり判断が難しいところです。
この戦術は相当扱いが難しいものなので、真似するのが難しい類に入ります。
結果、白中押し勝ち。

囲碁1912.jpeg
【参考図1:考えられる進行】
白1に黒2とツメる方が自然です。
しかし、白3を利かした後、白5で右下の黒が弱体化してしまいます。
次に白Aから形を崩されるのが厳しいので、実戦進行は仕方ないかもしれません。

囲碁1913.jpeg
【李喆六段(黒)vs夏晨琨五段】
穏やかに進むと思いきや、黒7と奇想天外のところにツケました。
「白の態度を見てから先の打ち方を変える」、「左下のシマリを凝り形にする」など、
様々な意図が考えられますが、この手自体が悪手の可能性もあり中々打てない手です。

囲碁1914.jpeg
白8、10と厚くするのが好判断でした。
黒11から19と地を稼がれますが、白20と下辺に白陣を築けば白悪くないワカレです。
白は凝り形を避けながら十分戦える碁形を築けたので、黒イマイチでしょう。
結果、白中押し勝ち。

囲碁1915.jpeg
【戎毅五段(黒)vs陳耀燁九段】
白2は肩ツキに反撃する戦術の一つ。
それに対し、黒3と隅に潜り込んだのが面白いタイミングでした。
場合によっては上辺に肩ツイた石を軽く見て打とうとする柔軟な発想です。

囲碁1916.jpeg
白4から8と手厚く打つのが正着だったようです。
白10と黒11を交換してから、白12と左下一帯に模様を築いて白打ちやすいです。
▲は孤立した格好ですが、△は模様拡大に働いているため黒作戦失敗でしょう。
結果、白中押し勝ち。

囲碁1917.jpeg
【廖元赫四段(黒)vs江維傑九段】
黒1、3に白4と単にヒラくのが流行定石の一つです。
ここで、黒5と下にツケるのは珍しい手ですが、白も対応を誤ると簡単に悪くなります。
例えば、白Aと受けるのは黒Bとハネられて白ツライ展開です。

囲碁1918.jpeg
黒の意図を崩すため、白6と強く応じていきます。
黒7から11と白陣を突破されても、白12から14で左下と下辺の白を守れて白十分に見えます。
黒は弱い石を抱える展開となっているため、▲の仕掛けは不発に終わりました。
結果、白中押し勝ち。

「編集後記」
今日のような人間離れした碁を見ると、まだまだ碁の真理の一端すら見えてないと気づきます。
来週行われるアルファ碁戦で碁の常識が大きく変わると思うので、どう変化するか楽しみです。
posted by okao at 23:56| Comment(1) | TrackBack(0) | 棋戦情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
りてつかしんこん戦は白甘そうに見えました
Posted by at 2017年05月20日 00:20
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