2017年05月14日

中国甲級リーグ、五日目

本日、中国甲級リーグの5戦目が行われました。
やはり、中韓の棋士は囲碁AIと打っているだけあって、打ち方が大きく進化しています。
特に、黄雲崇七段は数日前に負けた囲碁AIの戦術を採用し、見事勝利していました。
新たな可能性に挑戦する棋士達の向上心には頭が上がりません。
さて、対局を振り返っていきます。

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【黄雲崇七段(黒)vs安成浚六段】
少し前なら、黒2はひどく怒られる一手でした。
実は、二日前に絶芸が黄雲崇七段に打った戦術で、非常に面白い打ち方でした。
黒8まで、黒は上辺に偏った序盤戦で見た目は黒良いように見えませんが、
打ち進めていくと、白容易でない局面になっていることに気づきます。

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白9、11と黒陣の拡大を制限しながら右辺を広げていきます。
AやBと広い方からカカるところですが、黒12と敢えて狭い方に向かいます。

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白13は左上の白に迫られるのを防ぐ手厚い発想。
黒14から20とAを残して下辺を荒らせる余地を残すのが最近の流行。
白21と構えられて、次々に好点を先着されているように見えるが・・・。

囲碁1898.jpeg
黒22から28と白の手抜きを突いて、白の包囲網を破ります。
白29まで、左辺と下辺を両方守れてうまく受けているように思えますが、
黒30と白の一等地を荒らされた瞬間、深刻な局面になっていることに気づきます。
下辺はAが残っている上に右辺も荒らされるため、白は大きな地が見込めません。
一方、黒は上辺に手堅い陣を強いており、地になりやすい土地を手に入れています。
囲碁は好点を占めていくだけでは、効率性を上げることは難しいようです。
結果、黒中押し勝ち。

囲碁1899.jpeg
【参考図1:反動が強い】
白1から5と左辺の黒を強く追及するのは、黒6と左上の白を攻められてしまいます。
左上の白は見た目ほど強くないので、実戦進行は仕方ないかもしれません。

囲碁1900.jpeg
【柯潔九段(黒)vs党毅飛九段】
白1から5でツケ引き定石になると思いきや、黒6と三々に入っていきました。
どうやら、柯潔九段は三々に入ることを前提に打つのが有力であると考えているようです。
ただ、今回の変化はそこまで黒良いように感じませんでした。

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白7と押さえるのは当然の一手。
黒8から12と隅を先手で荒らした後、黒14と左辺の白陣を消すのがよくある進行です。

囲碁1902.jpeg
白15に黒16と白17を交換をするのが物凄く重要です。
黒18と左辺に治まる手は左下の厚みを消す効果もあり、黒働いているように見えます。
ただし、白19に先着されるため、自分はそこまで黒良いように思えません。

囲碁1903.jpeg
黒20に白21から25と厚くすれば、白の方が石の働きが優れているように見えます。
下辺の価値は低いにも関わらず、黒は下辺に打たされた格好で黒良く感じません。
ただ、△の配置なため、Bが残る意味はあり、いい勝負なのかもしれません。
結果、黒中押し勝ち。

囲碁1904.jpeg
【参考図2:厚すぎるワカレ】
単に黒1とヒラくのは、白2と押さえ込まれて白厚いです。
左下隅の黒が取られてしまうので、黒3から5などと守るところですが、
白6と厚い格好になると左辺の黒にも悪影響を及ぼすため、白良いでしょう。
また、白Aが利いているのも大きく、黒ツライです。

「編集後記」
今日で9割方引っ越しの準備が終わりました。
最近は休みが休みにならない日々ですが、ようやくゴールが見えてきました。
後少しだと思い、もうひと踏ん張りしますか。
posted by okao at 23:08| Comment(0) | TrackBack(0) | 棋戦情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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