2017年05月09日

第1回新奥杯世界囲碁オープン戦、準決勝三番勝負第一局

第1回新奥杯世界囲碁オープン戦の準決勝第一局が行われました。
組み合わせは以下のようになりました。(左側が勝者)
柯潔九段ー李喆六段、黒中押し勝ち
周睿羊九段ー彭立尭五段、黒中押し勝ち


なんというか、囲碁AI化が進んでいますね。
特に柯潔九段の動きが常軌を逸しており、思考停止しかける打ち回しでした。
これから碁が進化していくとこうした碁になるかと思うと、ゾッとしますね。
さて、対局を振り返っていきます。

囲碁1880.jpeg
【柯潔九段(黒)vs李喆六段】
黒1は左上で整形する際に用いられる珍しい手法。
ただし、白2と手抜きされた際、左上での有力な後続手段がないように思えます。
白4から8と中央を厚くされながら▲を孤立されて黒作戦負けに見えますが・・・。

囲碁1881.jpeg
黒9から15と中央をこじ開けたのが柯潔九段らしい面白い打ち回しです。
右上一帯の白が薄くなったので、中央の白の勢力圏を大きく削れています。
そして、黒17と早い段階で三々に入るのが、柯潔九段が得意とする戦術になっています。

囲碁1882.jpeg
白18から22と先手を取ってから、白24と下辺に勢力圏を築きます。
一見すると、白の得たものが大きく見えますが・・・。

囲碁1883.jpeg
黒25、27の稼ぎが見た目以上に大きいです。
白28と拡大しても黒31と補強すれば弱い石がなくなるので、下辺の白模様はまとまりにくい。
右上一帯の白も薄いため、下辺が消える要素はいくらでもあり、黒打ちやすくなっています。
柯潔九段は囲碁AIの発想を取り込み、異次元の強さを身につけたようです。
結果、黒中押し勝ち。

囲碁1884.jpeg
【参考図:足早な展開】
白2と押さえた場合、黒3から7と先手で隅を荒らし、黒9と左辺を割るのが面白い。
左下の厚みを無力化しつつ、左上の白にプレッシャーをかけて黒好調です。

「編集後記」
柯潔九段戦を見た時は理解不能でしたが、紐解いていく内に面白い打ち回しだと思えました。
全局的なバランス感覚と序盤の読みが調和すると、新たな次元に到達できるようです。
それにしても面白い打ち方で参考になりますね。
posted by okao at 23:58| Comment(0) | TrackBack(0) | 棋戦情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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