2017年05月07日

第1回新奥杯世界囲碁オープン戦、準々決勝

第1回新奥杯世界囲碁オープン戦の準々決勝が行われました。
組み合わせは以下のようになりました。(左側が勝者)
柯潔九段ー連笑八段、白中押し勝ち
李喆六段ー檀嘯七段、黒中押し勝ち
彭立尭五段ー時越九段、黒半目勝ち
周睿羊九段ー申眞諝八段、黒中押し勝ち


囲碁AIが登場してから、人間界の碁が以前よりも柔軟になってきました。
大きな石でも全局的なリードのためなら、躊躇いなく捨てる様はまさに囲碁AI的な発想です。
数年前とは全く異なる碁に変容しており、進化のスピードの速さを改めて感じました。
さて、対局を振り返っていきます。

囲碁1867.jpeg
【連笑八段(黒)vs柯潔九段】
白1の打ち込みは相手の態度を見て、右辺と下辺のシノギ方を変える意図です。
一見、黒2から4と手厚く応じられて白収拾のつかない格好に見えますが、
柯潔九段の緩急激しい打ち回しで綺麗にまとめていきます。

囲碁1868.jpeg
白5と動き出すのは地に辛い打ち方です。
黒6から10と分断されても、右辺の△を軽く見て打てると判断しているようです。

囲碁1869.jpeg
白11、13と稼いだ実利は相当です。
黒は右辺の白二子を取る程度では足りないと見て、黒14と右下の白を狙います。
AとBが見合いなので、右辺の白をまとめるのは大変に見えますが・・・。

囲碁1870.jpeg
白15と軽く見ていた右辺の白から動いていきます。
黒16は右辺を大きく攻めて、右下の白と絡み攻めにする狙いです。
しかし、白17から21と脱出された時、白Aがあるため右辺を取りにいけないのが黒の泣き所。

囲碁1871.jpeg
黒22と手を戻すのは仕方ない。
白23に先着できたので右辺の白を軽くサバくことに成功します。
黒24、26と下辺を突破されますが、白27と左辺から中央を白の勢力圏にして白十分です。

囲碁1872.jpeg
黒28が厳しい様子見でした。
右下の白を助け出すのは中央付近が薄くなるため得策ではありません。
そこで、白29から31と出切りするのが思い切りの良い対応でした。
黒36と右下を取られて白ツライように見えるが・・・。

囲碁1873.jpeg
右下の生きでなく、白41と外勢を厚くするのを優先するのが柔軟でした。
黒42で取られますが、白43と下辺を助けながら白45と厚くして白打てると見てます。
Aを見た白Bの味や白Cと左辺を模様化させる狙いがあり、黒容易ではありません。
後の展開を見通した柯潔九段の明るい打ち回しが光った一局となりました。
結果、白中押し勝ち。

囲碁1874.jpeg
【参考図1:外周が厚い】
白1に黒2、4と出切るのは軽率。
白5から9と外回りを厚くされ、左辺一帯を白の勢力圏にされてしまいます。
右辺は元々厚い場なので、本図より大きな地にならなければ割に合いません。

囲碁1875.jpeg
【参考図2:繋がるのは失速】
白2、4と右下を助け出すのは大きく見えますが、黒5から7と白三子を飲まれて良くない。
目先の利益を追っていると、全局的に遅れてしまうことは多々あります。

「編集後記」
GWは結局休みになりませんでした!
ひやー、参った参った・・・。まぁ明日から仕事頑張りますか。
posted by okao at 22:57| Comment(0) | TrackBack(0) | 棋戦情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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