2017年05月05日

中国甲級リーグ、四日目

本日、中国甲級リーグの4戦目が行われました。
中韓の棋士は囲碁AIの手法を取り入れようと様々な手法を模索しています。
特に目立つ手法は、序盤早々に三々を占める手で不思議と勝率は悪くないようです。
練習碁でたくさん試し、少しでも囲碁AIの発想を自分の力に還元していきたいですね。
さて、対局を振り返っていきます。

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【李東勲九段(黒)vs柯潔九段】
単に白1と三々に入るのが最近の手法。
黒の態度を見てから後の打ち方を決めようとするのが白の狙いです。
一見、奇抜な戦術に見えますが、先の展開を考えると黒の打ち方も悩ましい。

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黒2と押さえるのは当然の態度。
白3に黒4から8は先手を取る常套手段だが、問題はその先にありました。

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白9に黒10、12を利かして手番は取れたものの、黒Aと構えると白Bがピッタシで黒不満です。
黒は先手を取れても、右上で白に稼がれた地の損を取り戻す見通しが立ちません。

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黒14と下辺の白を睨みながら右辺の黒陣拡大を狙いますが、白15に先着されて黒劣勢です。
黒16に白17から23と交わすのが柔軟なサバキ方でAとBを見合いにしています。
下辺はCのツケなどが残っているので、大きな黒地になりません。

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黒24と手を戻すのは仕方ないところ。
白25、27と自陣を整備してから白29と右上の黒に迫っていきます。
右上の黒は厚みに見えましたが、現局面では攻めの対象にすら見えます。
序盤早々の三々は単に地を稼ぐだけでなく、逆襲を見ているのが特徴です。
結果、白中押し勝ち。

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【参考図1:単純な構想】
黒1から5は無難な対応策です。
しかし、白6から8と右辺を割られて右上の厚みが働きづらい碁形となります。

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黒9、11と隅を守るのは堅実だが、白12から14と右辺を補強しながら黒に迫ります。
また、白Aと黒を切断する狙いもあり、白の楽しみが多い局面です。

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【参考図2:黒ツライ展開】
黒1と右辺に構えるのは白2で模様を消されて、黒失敗です。
黒3から13で地を稼げたように見えますが、白14と足早に走られて黒足が遅い。
白Aと黒地を削る手も残っており、白満足でしょう。

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【范胤六段(黒)vs胡躍峰五段】
黒1は右辺に模様を築く常套手段。
白2と封鎖を嫌うのに対し、黒3が珍しい応じ方です。
続いて、白Aと打てば穏やかですが、黒Bと封鎖されるので・・・。

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白4、6と圧力をかけて厚みを築ければ白悪くなさそうだが、黒7が好手でした。
白Aと強く反発するのは黒Bで白窮するため、白は強く戦えません。

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白8、10と右辺の黒陣を消して頑張りますが、黒11から13が激痛。
白は中央と右上の面倒を見なければならず、白ツライ展開です。

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白14、16と力強くで封鎖するものの、黒19から21と右辺の白を攻められては白劣勢です。
続いて、白Aは黒Bを誘発するため、右上の白の眼形が薄くなります。
目新しい手法でしたが、局面の状況次第で厳しい手となるようです。
結果、黒中押し勝ち。

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【参考図3:白の想定図】
白1に黒2、4と受けるのが普通の進行です。
しかし、白5に▲を守る必要があり、白に手番を渡してしまうのが黒の泣き所。
例えば、黒Aなどと受けるなら白Bと大場に走って白十分な展開です。

「編集後記」
いろいろ紹介したい手がありますが、作業の都合上、これでご勘弁を。
また、動画の前半部分ができたので残り半分となりました。
5月23日に始まるアルファ碁戦までに仕上げる予定です。
posted by okao at 23:58| Comment(0) | TrackBack(0) | 棋戦情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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