2017年04月27日

中国甲級リーグ、二日目

本日、中国甲級リーグの二日目が行われました。
今回も面白い変化満載でどの碁も見応えある戦術ばかりで非常に参考になります。
トップ棋士らが囲碁AIの手法を発展させ、新手法を次々に編み出す姿は流石だと感じました。
さて、対局を振り返っていきます。

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【李喆六段(黒)vs李軒豪六段】
白1に黒2といきなり三々に入るのは驚きの手法です。
一見、白に厚みを与えて黒悪いように感じますが、白の態度に合わせて打つ高等戦術でした。
序盤早々、三々に入る戦術が打たれるのを見ると、碁は本当に革新し始めていると感じますね。

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一昔前は、白3から9と厚みを築けて白十分と見られていました。
ここで、黒Aを決めずに黒10と白模様ができそうな場を消すのが現代流です。
厚みを活用しにくくするだけでなく、右下の白を攻める狙いも残せるのが黒の自慢です。

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白11は絶好点に見えますが、黒12から16と白の形を崩すのが黒の狙いです。
白17の受けに黒18、20と下辺を整形すると、単に下辺にワリ打つより黒良い格好となります。
Aの両カカリがあるので良い勝負ですが、従来の打ち方より改善されているように見えます。
白は右下に三々と入られた場合、後手を引く定石を選ぶのは得策でないように思えます。
結果、黒中押し勝ち。

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【羋昱廷九段(黒)vs牛雨田七段】
白1はMaster発の新手法で多くの棋士が試している戦術の一つ。
黒2の打ち込みは白3と右辺にヒラく調子を得られるので、白悪くないと考えられてました。
しかし、黒4のツケが羋九段の対応策で、白の対応が見た目以上に難しいように思えます。
正確無比に思えるMasterの強さを目の当たりにしても咎める策を探す羋九段の執念を感じます。

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白5を利かしてから白7と右上をサバキにいきます。
黒12まで、白はAかBの二択ですが、右辺に黒が控えているので白Bと打つのが無難です。

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白13から19と治まるのが相場です。
ただし、右辺の幅は相当な上に右辺の白を攻める狙いが残ったのも大きく、黒良しでしょう。
すぐに黒Aと切るのは白Bのツケなどでサバかれるため、黒20と大場に走ります。
この進行になれば黒不満ないので、白はツケられた瞬間に別の対抗策が求められます。
結果、黒中押し勝ち。

囲碁1817.jpeg
【辜梓豪五段(黒)vs申旻埈五段】
黒1に白2と受けるのは最近では珍しい手法に見えます。
理由の一つは黒3などのシチョウアタリを打たれた後、黒5が厳しいと見られていたからです。
見た目以上に白切迫した戦況で、どう乗り切るのか注目していきます。

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白6から黒13までは一本道の進行です。
ここで白14が好手で、Aと包囲網を突破する手とBのコウを見合いにしています。

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黒15に白16と隅に入って地を稼ぎます。
黒は白Aとコウを仕掛ける負担を重くするため、黒17から21を利かします。
黒23の切りに回れば、▲のシチョウアタリが活きて黒悪くないように見えるが・・・。

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突如、白24と取れないシチョウを追い出したのです。
黒25から31で当然取れませんが、一連の流れは白32のコウを仕掛ける準備工作でした。

囲碁1821.jpeg
黒33と抜かれても、白34とシチョウを追う手がコウ材となります。
黒はコウを争っても勝てる勝負でないため、外側の白を制す方針に転換します。

囲碁1822.jpeg
黒37に白38と抜かれてコウ争いには敗れますが、黒39から41と厚くして黒もそれなり。
ただし、黒から仕掛けた戦いの割には、黒の戦果はイマイチのように思えます。
右上の黒も相当ひどい格好となっているので、個人的には白良しのワカレだと考えます。
結果、白中押し勝ち。

「編集後記」
徐々に、囲碁AIの戦術に対する対抗策が出てきました。
人間の対応力もそうですが、棋士達の弛まぬ研鑽の結果だと思います。
明後日の甲級リーグ三日目ではどのような碁が見れるか楽しみですね。
posted by okao at 23:49| Comment(0) | TrackBack(0) | 棋戦情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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