2017年04月12日

絶芸、驚異の戦闘力

絶芸vs中韓トップ棋士の対決が連日続いています。
本日行われた対局は絶芸の構想力と力強さを遺憾なく発揮されたものとなりました。
不可解な動きをする局面もありましたが、最終的に勝ちを許さず2連勝しました。
さて、対局を振り返っていきます。

囲碁1716.jpeg
【実戦図1:強烈な反発】
黒番が絶芸、白番が連笑八段です。
白1は右辺に大きな白陣を敷く意図があります。
黒8と白9を交換してから黒Aと守るのが無難ですが、黒10の打ち込みが厳しい追及でした。
黒は右辺の力関係を利用し、間接的に白Bの狙いを緩和する強引な力技に出ます。

囲碁1717.jpeg
白11の切りは気合の応酬。
しかし、黒12から18と頭を出してから黒20の押しが強手で白困っています。
続いて、白Aと右辺を生きても黒Bと封鎖されて白良くないので・・・。

囲碁1718.jpeg
白21、23は必至の追及ですが、黒24から26でAとBが見合いになり黒シノギ形です。
右辺の白四子を取られると右下の黒も強くなるため、見た目以上に黒の得たものは大きい。

囲碁1719.jpeg
白27に黒28、30と脱出できたのが大きく、黒打ちやすい局面です。
白33から39と封鎖しても黒Aが残るだけでなく、下辺を簡単に止めらないのが白の泣き所。
黒は直線的な手が多いだけに、白は変化の余地がなく押し切られた格好になっています。
手順だけ見るとアッサリしていますが、中々こうした打ち方はできないものです。

囲碁1720.jpeg
【参考図1:無難な進行】
黒1と白2を交換した後、黒3と守るのが無難です。
しかし、白4を許すと右辺の白陣が立派となり、黒不満な展開となります。

囲碁1721.jpeg
【参考図2:調子を与える】
黒1に白2は手厚いように見えるが、黒3と守る調子を与えてしまいます。
白4には黒5で右辺の黒は捕らえ切れないため、右辺の折衝で白が得たものはほぼありません。
続いて、白Aは黒Bで白苦しい戦いを強いられます。

囲碁1723.jpeg
【実戦図2:不可解な読み落とし】
黒1で右辺の攻め合いは黒勝ちなので、右辺一帯の白は取られていたはずでした。
しかし、白4に黒5と切ったのが失着で、黒Aと手を戻せば白投了だったでしょう。
実戦は白Bで▲の三子が取れるため、右辺の白が生き返る手が生じています。
囲碁AIは攻め合いを苦手とする側面があり、絶芸も例外ではないようです。

囲碁1724.jpeg
白10まで、それぞれ大石を取るワカレだが、右辺の白が生還した分が大きく白得してそうです。
黒11と中央の消しに先着できたものの、AやBのヨセがあるため白打ちやすいです。
ただ、時間に追われたこともあり、次第に差を詰められて逆転まで許してしまいます。
絶芸は終盤でも変な手が出てこないのが、他の囲碁AIと異なる点かもしれません。
結果、黒2目半勝ち。
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囲碁1725.jpeg
【実戦図:巧みな打ち回し】
黒番が范廷鈺九段、白番が絶芸です。
白1に黒2は右辺を広げながら白Aの傷を守る好点に見えるため、黒打ちやすく見えます。
しかし、白3で右辺の黒と白Aの狙いを見られるので、黒の応手が悩ましくなっています。

囲碁1726.jpeg
黒4は白の手抜きを咎めようとする厳しい手です。
しかし、白5から11と隅の地をアッサリ与える決め方を選択します。
部分的に黒の実利が大きいワカレですが、白Aに回れば白十分と見ているのでしょうね。

囲碁1727.jpeg
白15から21と厚みを築けましたが、黒22の消しに回られると厚みが活かしにくく見えます。
人間視点では、黒は地を稼いでから白模様消す理想的な展開に思えますが・・・。

囲碁1728.jpeg
白23の打ち込みが厳しい手でした。
右辺に白の厚みが控えているので、封鎖するのは得策ではありません。
黒24から28と攻める選択に白31、33と脱出を優先したのが好判断でした。
普通は黒34のような手を許してはいけませんが、周囲が厚いので黒は次の狙いがありません。

囲碁1729.jpeg
白35が痛恨の一撃で勝負あり。
黒36、38と切って必至に応戦しますが、白41までと中央を切断されて黒勝てない形勢です。
下辺一帯の黒も周囲が厚いので、眼形を薄くなっておりいつの間にか厚みが働いています。
囲碁AIは厚みの使い方が非常に優れており、参考になりますね。
結果、白中押し勝ち。

「編集後記」
今日は動画作りを進める予定でしたが、絶芸の対局が面白かったので進めませんでした。
中盤戦の石の呼吸が素直なので、人間の対局を見ているよりもわかりやすく感じます。
自分も簡明に勝ちたいですが、実際は囲碁AIのようにうまくいく事はほぼありません。
posted by okao at 23:58| Comment(0) | TrackBack(0) | コンピューター囲碁 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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