2017年03月16日

最強囲碁AI、Masterの棋譜解析(19)

3月18日に第10回UEC杯、3月21日にはワールド碁チャンピオンシップが始まります。
最近は囲碁AIの手法が流行する傾向なので、碁の打ち方がまた一つ生まれるかもしれません。
さて、対局を振り返っていきます。

囲碁1596.jpeg
【実戦図1:重くする手法】
黒番は元晟溱九段、白番はMasterです。
黒1に白2を利かしてから白4と守るのが機敏です。
上辺の黒は重いので黒Aなどと守る必要があり、白に手番を渡すことになりました。
囲碁AIは要所を占める技術が高いため、利かし一つにも気が抜けません。

囲碁1597.jpeg
黒5と受けなければならないのが黒の泣き所。
白6に先着できれば、右辺の黒模様が削れるので白十分な展開です。
黒7と中央を厚くして△を悪手になるように打ち進めるが・・・。

囲碁1598.jpeg
白8、10が鋭い利かしでした。
中央に白が来たので、白12で下辺の黒二子が孤立した格好になっています。

囲碁1599.jpeg
黒13と逃げ出すのが急務。
しかし、白14から16と利かされ、少しずつ白に得されていきます。
白18はAの黒二子を切断する手を見ながら中央の黒模様を消す好点です。

囲碁1600.jpeg
黒19に白22から26が鋭い追及で黒窮しています。
AとBが見合いで下辺の黒二子は助からず、地合いの差は決定的なものとなりました。

囲碁1601.jpeg
黒27と抵抗するも、白28から30と封鎖されて下辺の黒に脈はありません。
黒31から外回りの傷を突きますが、白36と頭を出されて黒収拾がつきません。

囲碁1602.jpeg
黒37にも白38、40と簡明に補強していきます。
白44まで、白が捕まらないだけでなくAやCの手が残り、黒の追及が空振りした格好です。
Masterは他の囲碁AIと比べて、中盤戦の精度が非常に高いため一切間違えません。

「編集後記」
Masterの碁を久しぶりに眺めていましたが、惚れ惚れするような石運びですね。
多くの方が共感できる点からも理想を体現した打ち方なんでしょうね。
ただ、実際真似してもこんなにうまく打てない現実にぶち当たり、結局元に戻るんですよねorz
posted by okao at 23:58| Comment(0) | TrackBack(0) | コンピューター囲碁 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
コチラをクリックしてください

この記事へのトラックバック