2017年03月12日

第16期中国西南王戦準決勝

本日、第16期中国西南王戦準決勝が行われました。
決勝戦の組み合わせは檀嘯七段vs楊鼎新五段となり、本日の午後に行われます。

「対局の模様」
柯潔九段vs檀嘯七段戦は、囲碁AIのZEN戦でよく現れた形を用いてました。
難しい攻め合いになる有名な形ですが、檀嘯七段は一つの結論を示したように思えました。
常昊九段vs楊鼎新五段戦は、序盤では常昊九段が優勢を築くことに成功します。
しかし、中盤で楊鼎新五段の鋭い打ち回しが光り、一気に押し切りました。
さて、対局を振り返っていきます。

囲碁1553.jpeg
【檀嘯七段(黒)vs柯潔九段】
最近、黒1に白2とスベることが増えています。(こちらも参照ください)
白6に黒Aとツグなら無難ですが、黒7と地を稼ぎながら受けることを選択します。
これは囲碁AIのZENが東洋囲碁にいた時によく打っていた戦術の一つです。
Aの傷を残す怖い打ち方に見えて、檀嘯七段は研究済みだったようです。

囲碁1555.jpeg
白8の切りは当然の一手。
黒9から15と封鎖して右上隅との攻め合いに突入します。
コウ絡みや外回りの薄さもあるので、見た目以上に難しい攻防です。

囲碁1556.jpeg
白16、18と手数を伸ばすのに対して、黒19と手数を縮めていきます。
部分的には、白20で隅の手数を縮めることはできますが・・・。

囲碁1557.jpeg
黒21と白22を交換した後、黒23を利かすのが白の抵抗を封じる好手でした。
白24のツギを見てから黒25と手を戻して、白ツライ形になるようです。

囲碁1558.jpeg
白26、28に黒29、31を利かすことで隅の攻め合いを黒有利なコウすることができます。
外側を厚くされた状態なので、コウを仕掛けるのは白良くないので・・・。

囲碁1559.jpeg
白34と切りを入れて、外回りの黒に寄り付くことを目指します。
しかし、黒35に詰められると両コウで白を取れるため、白用意ではありません。
実戦も黒37から41とそれぞれシノげるので、部分的には黒悪くなさそうです。
周囲の黒に寄り付く明確な手段が見つからなければ、白厳しい変化でしょう。
結果、黒中押し勝ち。

囲碁1560.jpeg
【楊鼎新五段(黒)vs常昊九段】
白1の両カカリに黒2、4とかわすのが面白い手法でした。
これは去年3月に行われたアルファ碁戦で現れた戦術の一つ。
また、Master戦でも楊鼎新五段が用いたことから有力手段と見ているようです。

囲碁1561.jpeg
白5、7と右辺の形を整えてから白9と下辺を荒らしていきます。
しかし、黒10となった時、左下の厚みが働くので黒有利な戦いになりそうです。

囲碁1562.jpeg
白11から15と隅を稼いだ後、白17と下辺の補強に回って白好調に見えます。
しかし、楊鼎新五段の機敏な打ち回しで局面を打開していきます。

囲碁1563.jpeg
黒20と下辺の白を攻めに行ったのが鋭い切り返しでした。
白21が痛いように見えますが、黒22から24と下辺を飲み込む方が大きいです。
数手の攻防で黒は戦いの主導権を握ることに成功します。

囲碁1564.jpeg
下辺を飲まれないように白25と踏み込んでいきますが、黒26のマゲが激痛。
左下の白にモタレながら下辺の丸飲みを狙われて、白厳しい戦いを強いられます。

囲碁1565.jpeg
白33の切りは左下の白七子を捨て石にして活路を見出す意図です。
白37でAと打てば半分生かせますが、下辺を飲まれれば白敗勢なので仕方ない選択。
黒40まで、様々な利きを作ることに成功しますが、白の損が大きいため白苦しい展開です。

囲碁1566.jpeg
白41はAの切りから生じるシチョウを睨んだ手です。
しかし、黒42から44と下辺の白を飲み込むのが大きく、下辺の攻防は黒有利なワカレ。
途中までは白有利に事が進めていたが、中盤の柔軟な発想で逆転することに成功しています。
結果、黒中押し勝ち。

「編集後記」
決勝戦の棋譜は明日の記事に載せる予定です。
来週も頑張っていきましょう。
posted by okao at 20:58| Comment(0) | TrackBack(0) | 棋戦情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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