2017年01月31日

2017賀歳杯中日韓囲碁新春争覇戦、三日目

本日、2017賀歳杯中日韓囲碁新春争覇戦の三日目が行われました。
井山九段の国際戦優勝に多くのファンが期待を寄せていたが、柯潔九段の壁は厚く、無念の敗退。
本棋戦は今回で五回目となるが、全て中国の棋士が優勝する結果で終わっています。
(第1回:時越九段、第2回:時越九段、第3回:柁嘉熹九段、第4回:柯潔九段、第5回:柯潔九段)
さて、対局を振り返っていきましょう。

囲碁1264.jpeg
【実戦図1:Masterを彷彿させる打ち方】
黒番は井山九段、白番は柯潔九段です。
白1に黒2とコスミツケる手法はMasterの60局にうち、数局ありました。
白3、5で左上の白は強くなりますが、黒6から8と左辺を制限してから黒10に先着して黒十分です。
白は左辺に偏り過ぎた布石となっているため、全局的には白出遅れていると言えるでしょう。

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【参考図1:出切りが第一感】
左辺に△が控えているので、黒1には白2、4と出切りたくなります。
見た目は白戦えるように見えますが、簡単ではありません。

囲碁1266.jpeg
黒5から9と左辺に転身するのが面白い。
下辺の動き出しを見ながら黒Aの打ち込みを狙えるので、黒戦えそうです。
この進行になると、▲と△の交換が黒良しに働いているため、白は真正面から戦うのは難しい。

囲碁1267.jpeg
【実戦図2:機敏な打ち方】
黒1、3と下辺の白を攻められていますが、このタイミングで白4と地を稼ぐのは機敏でした。
黒は白への攻めを残したいので、右下の黒を軽く見れないのが泣き所です。

囲碁1268.jpeg
黒5から11と白の連絡を断ちつつ整形しましたが、白12と逃げ出されて白は捕まりません。
右下隅の白は味良い地になっており、黒は下辺の競り合いで大きな戦果を得られないとツライです。

囲碁1269.jpeg
【実戦図3:厳しい着想】
黒1に白2と左下の黒に根拠を奪いにいったのが厳しい一手でした。
黒3で封鎖されてしまうように見えますが・・・。

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白4、6と黒の薄みを突くのが好手です。
白10まで、左下一帯の黒を睨みながら上辺の黒陣を消す狙いを見られ、黒苦しい展開となりました。

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黒11は左辺を削ると同時に白Aの切りを緩和する意図があります。
しかし、白12と黒13を交換された後、白14と隅の眼を奪われて黒のシノギが大変に見えます。

囲碁1272.jpeg
黒17と白18はひどい交換ですが、左下の黒を生かすためには已むを得ません。
黒19から27と手順を尽くして生きることはできましたが、白28と突破されては黒良くないでしょう。
白は左下の黒を厳しく追及することにより、自然と上辺になだれ込んで白優勢です。

囲碁1273.jpeg
【参考図2:変化球】
黒1とツケて様子見するのはあったかもしれない。
白2には黒3でAとBが見合いとなるため、実戦のような事態には陥りません。
しかし、早碁では白の応手を読み切ること難しいので、こうした先の見えない手は選びづらいと思います。

囲碁1274.jpeg
【参考図3:左辺の死活確認(観賞用)】
実戦は左辺を守らずに黒1と大場を占めました。
白2、4で部分的には眼がないので、黒困っているように見えますが・・・。

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黒5から9に白10が最強の抵抗です。
しかし、下辺に利きが生じたので黒に活路があります。

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黒11で黒シノげていそうです。
白12、14で黒三子との連絡はできなくなりましたが・・・。

囲碁1278.jpeg
黒15、17で連絡できているようです。
黒Aが利いているので左辺一帯の黒生きは確保できそうです。
ただし、黒に大きな損失が生まれそうなので、もっと良いシノギ形があるかもしれません。
これだとコウ残りなので・・・。

「編集後記」
今回、後半部分も載せようかと思ったのですが、左辺の死活で結論出せなかったので割愛しました。
このクラスになると水面下の攻防がたくさんあるので紐解くのが非常に困難ですね。
posted by okao at 23:59| Comment(0) | TrackBack(0) | 棋戦情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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