2017年01月31日

2017賀歳杯中日韓囲碁新春争覇戦、三日目

本日、2017賀歳杯中日韓囲碁新春争覇戦の三日目が行われました。
井山九段の国際戦優勝に多くのファンが期待を寄せていたが、柯潔九段の壁は厚く、無念の敗退。
本棋戦は今回で五回目となるが、全て中国の棋士が優勝する結果で終わっています。
(第1回:時越九段、第2回:時越九段、第3回:柁嘉熹九段、第4回:柯潔九段、第5回:柯潔九段)
さて、対局を振り返っていきましょう。

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【実戦図1:Masterを彷彿させる打ち方】
黒番は井山九段、白番は柯潔九段です。
白1に黒2とコスミツケる手法はMasterの60局にうち、数局ありました。
白3、5で左上の白は強くなりますが、黒6から8と左辺を制限してから黒10に先着して黒十分です。
白は左辺に偏り過ぎた布石となっているため、全局的には白出遅れていると言えるでしょう。
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2017年01月30日

2017賀歳杯中日韓囲碁新春争覇戦、二日目

本日、2017賀歳杯中日韓囲碁新春争覇戦の二日目が行われました。
中国の柯潔九段が韓国の朴延桓九段に勝利し、決勝戦で井山九段と再び激突します。
久しぶりに日本が世界一の栄冠を持ち帰れるか、注目ですね。
さて、対局を振り返っていきます。

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【実戦図1:気合の応酬】
黒番は朴延桓九段、白番は柯潔九段です。
黒は下辺で有利な戦いを展開するため、黒1を利かしてから黒3と右下の白を追及します。
白6までの善悪は難しいが、右下に手をかけても白AやBが残るので若干白得しているように見えます。
昨日もそうだが、柯潔九段は手厚さ重視の打ち方に変わりつつあるように感じます。
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2017年01月29日

2017賀歳杯中日韓囲碁新春争覇戦、初日

本日、2017賀歳杯中日韓囲碁新春争覇戦の初日が行われました。
出場する選手は日本の井山裕太九段、中国は柯潔九段、韓国は朴延桓九段です。
各国のトップ棋士が集まった本棋戦はまさに頂上決戦にふさわしいものになったと言えるでしょう。
初戦は井山九段は柯潔九段に黒中押し勝ちを収め、幸先の良いスタートを切りました。
明日、柯潔九段と朴延桓九段が対戦し、勝者が井山九段と決勝戦でぶつかります。
※中国ルール(コミ7目半)、1手30秒で1分の考慮時間10回。
さて、対局を振り返っていきます。

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【実戦図1:ツケ引き定石の改良】
黒番は井山九段、白番は柯潔九段です。
白2、4のツケ引きはプロアマ問わず、多く打たれている定石の一つ。
ここ数年、黒5にはAと受けずに白6と一路高くして応じるのが主流となっています。
左下からの圧力が強くし、黒9の受けを強要させる意味があります。
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2017年01月28日

最強囲碁AI、Masterの棋譜解析(16)

Masterの碁に共感できる方が多いのは、各々が目指していた理想を体現しているからだと思います。
現時点では読みも形勢判断の力も追いついていないため、Masterの打ち方を習得するのは大変です。
しかし、棋士達の研鑽により体系化される日がくると思うので、楽しみに待っています。
さて、対局を振り返っていきましょう。

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【実戦図1:隅の攻防戦】
黒番は連笑八段、白番はMasterです。
黒1、3は下辺の白陣を割り、局面全体を細分化する狙いがあります。
穏やかな進行になると思われた矢先、白6のツケが珍しい手法で局面が一転する。
序盤から形が決まってしまうので、勿体無いような気がしますがAIにはそうした躊躇がありません。
過程よりも結果を重視するAIらしい手と言えそうです。
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2017年01月27日

囲碁AIの不可解な変化(2)

前回に引き続き、囲碁AIが苦手とする変化を紹介します。
棋士とも対等以上に渡り合う実力があるにも関わらず、単純な読み違いが起こるのは意外です。
人間なら途中で気づけば軌道修正するものですが、囲碁AIにはそれが見られません。
臨機応変に対応する力はまだまだ未熟なのかもしれませんね。

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【実戦例:ヒラキ過ぎの攻防】
白番が中国の囲碁AI、驪龍です。
野狐囲碁で中韓のトップ棋士を次々に薙ぎ倒している囲碁AIで、Masterに次ぐAIと見ていいでしょう。
ただし、今回紹介する変化に進むと八割方同じ進行になるので、優勢を築くヒントになるかもしれません。
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2017年01月26日

囲碁AIの不可解な変化(1)

Master以外の囲碁AIは変な癖や単純な死活ミスをする場合があります。
一時前より、読みの正確さは格段に上がったものの、今でも短所として残っているようです。
今回はその一部を紹介していきます。

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【実戦例:囲碁AIの読み落とし?】
黒番は日本の囲碁AI、DeepZenGoです。
東洋囲碁で多くの対局をこなしているZenですが、黒7の進行になると潰れる変化に進みます。
原因はわかりませんが、この形が決まると30目近いリードを築けるのでまず負けることはないでしょう。
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2017年01月25日

最強囲碁AI、Masterの棋譜解析(15)

Masterが打った60局中、2局でオペレーターによるクリックミスがあったそうです。
自分は勝率の高い手を選ぶ囲碁AIの特徴が表れていたのかと思っていたので吃驚しました。
ただ、ひどく悪い手とは思えないので、棋譜が汚れたなどの心配はないと思います。
さて、対局を振り返っていきます。

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【実戦図1:足早な序盤作戦】
黒番はMaster、白番は時越九段です。
黒8までは人間界でも打たれる布石の一つです。
両方のカカリを決めたので、白は上辺と下辺に占めても戦いを裂けにくい碁形となっています。
Masterがどのような構想を描くのか、注目していきます。
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2017年01月24日

棋力向上の詰碁19

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【黒先白死:上級~有段者】
白の懐は広いように見えますが、うまく攻めることで白の牙城を崩せます。
ポイントは初手でどこまで踏み込むかです。
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2017年01月23日

Master化が進む囲碁界

年始末以降、Masterに似た打ち方をする棋士が増えたような気がします。
日本では棋聖戦で井山棋聖、河野臨九段ともに取り入れているように見えました。
また、中国では周睿羊九段が物凄くMaster化しているように思えます。
(詳しくは、中国天元戦の準決勝、決勝をご覧ください。)

60戦したことにより棋士から見ても信頼度が高いということでしょうか。
さすがにそっくり真似て打って火傷した方も多いので、真似する棋士は減ってきましたが、
Masterの発想を模した打ち方は未だに試みられています。
今年はどこまで碁が変わるのか、注目ですね。
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2017年01月22日

棋力向上の詰碁18

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【黒先黒生:中級~上級者】
心許ない形に見えるが、見合いの好手があります。
盲点に入ると中々答えが見つからないかもしれません。
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2017年01月21日

棋力向上の詰碁17

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【黒先白死:上級~有段者】
部分的には黒生きはありませんが、周囲の石を活用すれば活路を見出せます。
まずはどこに石がくると活きる筋が生じるか考えてみてください。
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2017年01月20日

最強囲碁AI、Masterの棋譜解析(14)

正月明けのプロ棋戦を見ると、多くの対局でMasterが用いた手法を採用していました。
しかし、最近になって冷静さを取り戻したのか、徐々に真似する棋士が減ってきているように見えます。
それだけMasterの打ち方で勝ち切るのは難しいということでしょうか。
さて、対局を振り返っていきます。

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【実戦図1:同様の布石】
黒番は安成浚六段、白番はMasterです。
黒9までの布石はこちらで紹介したものと全く同じ進行を辿っています。
上辺の黒陣は立派に見えますが、AI視点では上辺に手をかけ過ぎと見るのかもしれません。
ただ、どう手をつけるべきか難しいので、人間視点では良い勝負か黒良しと見るところでしょう。
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2017年01月19日

新たな試みを模索中

最近、仕事が忙しくなったのもあり、無理なく続けられることを模索中です。

まずは「動画投稿」です。
10分程度の動画を作るのに、私は1~3カ月以上かかります。
題材が最初からある棋譜解説は楽なのですが、例のブログ騒動があったので改めて検討中です。
今考えているのは以下の案です。
・囲碁実況動画
・囲碁AIの仕組みの解説(図で表現)
・棋譜解説(海外棋戦、古碁など、国内棋戦以外のもの)
・面白い妙手、新手シリーズ
・講座シリーズ(従来通りの方式)

1カ月1本ペースを目指し、作成方法を考えている次第です。
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2017年01月18日

最強囲碁AI、Masterの棋譜解析(13)

将棋界はソフトの不正使用疑惑で大騒ぎになっています。
囲碁界でも起こり得ることだと思うので、様々なケースを想定する必要があるでしょう。
さて、対局を振り返っていきます。

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【実戦図1:偏り過ぎな布石】
黒番はMaster、白番は楊鼎新四段です。
白1、3を利かしてから、白5と左辺を占めて足早に展開します。
黒6の切りは白の手抜きを咎める好点の一つだが、白7に黒8と力を貯めたのに驚きました。
部分的には厚い手ですが、上辺に黒石が偏り過ぎている気がして黒良く見えません。
Masterはこの先どう打ち進めるのか注目です。
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2017年01月17日

最強囲碁AI、Masterの棋譜解析(12)

最近、強い囲碁AIが増えてきたように思えます。
以下に現在注目されている囲碁AIをまとめました。

英国:Master(AlphaGoの強化版、現在最強囲碁AIとして君臨)
日本:DeepZenGo(UEC杯出場、東洋囲碁に出現中)
中国:絶芸(別名:FineArtでTencentの囲碁AI、UEC杯出場)、刑天驪龍(野狐囲碁で出現中)
不明:Godmoves(Zenに早碁で三連勝の実績あり)

1年前は「囲碁AIがプロの領域に踏み入れるのに後5年はかかる」と言われてましたが、
現在では棋士と互角以上に戦える実力まで成長しており、勝てれば金星と思える時代となりました。
これからはAIと競うのではなく、どういう関係を築くべきか考える時期なのかもしれません。
さて、対局を振り返っていきます。

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【実戦図1:コスミツケの手法】
黒番はMaster、白番は姜東潤九段です。
黒2のコスミツケはMasterがよく用いている戦術の一つ。
見た目は白悪くないように見えますが、上辺の打ち方が難しくなっているため、白容易でないです。
(次図で一例を紹介します。)
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