2016年10月31日

考えづらかったサガリの抵抗(7)

前回の変化では白良しという結論がでましたので、黒の抵抗を変えて検証していきます。
俗筋の抵抗手段ですが、初見では咎めにくい戦術な気がします。

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【テーマ図:俗筋の応酬】
黒1、3は上辺と右上を同時にシノぐことを目指した抵抗です。
今回、上辺の白のダメが詰まっているので、序盤早々厳しく競り合う必要があります。
妥協案が見出しにくい局面で、初見では打ち続けるのは困難だと思います。
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2016年10月30日

詰碁を解くコツ

詰碁が得意な方と苦手な方の違いは、応用範囲の広さの差です。
なぜなら、必ずしも強い人が深く読んで答えを導き出している訳でないからです。
問題を見た瞬間、「大体こういう筋が狙い目」「この形はこれが急所」といった感じで、
読むのではなく第一感で正解に近い手を導き出していることが大半を占めます。

このことから詰碁を解くコツは「基本形をしっかり身につける」ことだと思います。
もちろん、読みを鍛えるのも一つの方法ですが、攻める手の発想がなければ読みを活かすことは難しい。
問題を通して、その効果を検証していきます。

囲碁467.jpeg
【例題(中級~上級者):黒先白死】
詰碁を解き慣れている方はすぐに答えがわかると思いますが、盲点にハマると苦戦しそうです。
基本形を思い出すと割と簡単に詰め上がり図が見えます。
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2016年10月29日

アルファ碁同士の棋譜研究-第一局(15)

前回で黒が白の間隙を突き、勝機を少しずつ手繰り寄せているように見えます。
白は黒の追撃にどう収束していくか、注目していきます。

囲碁459.jpeg
【第21譜(136-143):激しいフリカワリ】
黒のノゾキに受けていては白若干足りないので、白138から142と反発するのは必然。
黒143と中央の白を取った後、白はどの手を採用するかが焦点です。
Aが利いているので、次に黒Bのツケを打たれる右辺の黒を助け出されます。
かと言って、白が右辺の黒を取り切ろうと手を施すと黒Cで左下の白が飲み込まれてしまう。
見た目は白の得が大きいように見えるが、まだまだ先の見えない展開が続きそうです。

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2016年10月28日

第41期名人戦七番勝負第6局二日目

第41期名人戦七番勝負第6局は井山名人が中盤で圧倒し盤石の勝利となりました。
高尾九段は局が進むにつれて内容が悪化しているように感じます。
それだけ、井山名人の壁は分厚いということでしょうか。
さて、本局を振り返っていきます。

囲碁450.jpeg
【実戦図1:面白い趣向】
黒は井山名人、白は高尾九段です。
白1から5はよくある手法だが、黒6と大場に走ったのが斬新な発想でした。
普通は黒6ではAやBを決めて打つものですが、白も手抜きを咎めるのが難しいです。
今後、この手法が流行するかもしれませんね。

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2016年10月27日

第41期名人戦七番勝負第6局初日

第41期名人戦七番勝負第6局が本日から始まりました。
カド番に追い込まれた井山名人が逆転4連勝を目指し、現在2連勝中です。
後一歩というところで力が発揮仕切れない高尾九段が本局で決められるかが見どころです。
さて、封じ手直前の局面を見ていきます。

囲碁445.jpeg
【封じ手局面:黒若干優勢】
黒番は井山名人、白番は高尾九段です。
白が左下に回って左辺との連絡を取った局面ですが、形勢は黒若干良いようです。
封じ手予想はA~Cを上げられますが、おそらくAが本命でしょうね。
一番損になりにくい手ですし、左上にプレッシャーをかけられるのが魅力的です。
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2016年10月26日

布石研究の進め方

「布石研究はどうやっているんですか?」という質問が時々くることがあります。
研究を進める上で大切なことは以下の3つだと思っています。

1、苦手な布石になる程、中盤まで想定する
2、定石系でも局面全体を重視した石の方向を意識する
3、プロ棋譜を見て、布石の変化を注意深く見守る


割と普通なことで拍子抜けしそうですが、これを続けることは大変だと思います。
まずは3番目のプロ棋士の棋譜や中継対局を観戦するところから始めてはどうでしょうか。
最新の布石形を目で見るだけでも勉強になるはずです。

「実際の研究例」
囲碁442.jpeg
【テーマ図:流行系の定石】
黒1のカカリに白2とハサむのは随分前からある手法ですが、黒3に白4が最近出現した定石です。
こうした形を研究する際、どうしても部分的な変化ばかりを追ってしまいがちです。
しかし、視野を広げるとアッサリ良くなったり、柔軟な発想を思いつくことが多いので、
なるべく局面全体を眺める癖をつけることをオススメします。続きを読む
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2016年10月25日

アルファ碁同士の棋譜研究-第一局(14)

前回で白が不可解な様子見をしたことにより、黒にチャンスを与えたように見えます。
第一局は一手5秒の超早碁なので、正しい判断が下せなくなったのでしょうか。
中盤戦から疑問手が少しずつ現れ始めました。

囲碁435.jpeg
【第20譜(129-135):利かしのタイミング】
黒129と右下を守るのは要所で逃せません。
白130、132を利かしてから、白134と右辺を大きく荒らすことを目指します。
白は右辺を連打できましたが、黒の厚い場なので十分な戦果をあげることが難しいです。
黒135の利かしは危険なタイミングですが、打っておきたいところ。
理由は右辺の攻防である場所の黒石を捨てやすくなるからです。続きを読む
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2016年10月24日

置き碁の考え方(4~6子局編)

4~6子局では辺が広く空くため、多少上手にもゆとりが生まれます。
下手側は置石を活かして相手に切り込むことも必要になってくるでしょう。
まずは局地戦に捕らわれず、全局的な展開を意識すると良いかもしれません。
経験上、下手は部分的な損得を必要以上に重視しているように感じるからです。

囲碁419.jpeg
【テーマ図1:六子局の定番】
よくある六子局の布陣で誰しも一度は経験する形です。
白1と下辺を構えたので、上辺の白陣を裂いていきたいところですが、
上手への恐怖心があるため、下手にとっては勇気のいる選択だと思います。
今回はこうした戦い方のコツを解説していきます。続きを読む
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2016年10月23日

考えづらかったサガリの抵抗(6)

前回の変化も黒のやり過ぎで白良しの結果となりました。
今回は黒が素直に受けた場合、どのような進行になるかを検証していきます。

囲碁405.jpeg
【テーマ図:黒の妥協策への対応】
黒1とノビで受けた場合を検証していきます。
白はアテから黒の形を崩したくなりますが、ここは白2、4と出切るのが良いようです。
この形になるとAが利いているので、隅の死活の不安要素が消えています。
黒7までとなった時、右辺の白二子をどう動き出すかが焦点になりました。
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2016年10月22日

第42期天元戦挑戦者手合五番勝負第一局

今日から第42期天元戦挑戦者手合五番勝負第一局が始まりました。
全冠防衛が見えてきた井山天元の勢いを誰が止めるかが注目です。
天元戦挑戦者の一力遼七段は国内外問わず活躍しており、天元奪取も期待されています。
本局は井山天元の持ち味が発揮され、一方的な碁になりましたが次局も頑張ってほしいですね。
さて、第一局を振り返っていきましょう。

囲碁399.jpeg
【実戦図1:面白い新手法】
黒番は井山天元、白番は一力七段です。
白1のハサミに黒2とハサミツケたのが面白い手法でした。
普通は白3、5で白悪くないですが、白1との幅が狭いので固めても構わないという発想です。
確かに、左辺を固めた損よりも下辺の広がりの方が勝りそうなので、黒良しに見えます。
黒AやBが利いているので見た目以上に黒厚い碁形となっています。
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2016年10月21日

アルファ碁同士の棋譜研究-第一局(13)

前回の折衝で勝負が決まりそうな局面になりましたが、黒の頑張りで混戦模様になっていきます。
黒がこの窮地をどう打開していくか解説していきます。

囲碁394.jpeg
【第17譜(117-121):犠牲の大きいシノギ】
右辺を荒らされては勝負にならないので、黒117と受けて頑張るところ。
白118で黒窮していそうですが、黒119の切り返しが好手で上辺の黒をシノギました。
しかし、中央の黒三子を抜かれるのがあまりにも大きく、白優勢は揺らいでないようです。

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2016年10月20日

囲碁界のコンピュータ対策は?

将棋界では竜王戦挑戦者となっていた三浦九段が将棋ソフトを使用した疑いで、
前代未聞の挑戦権剥奪、今年の棋戦出場停止処分となりました。
いずれ、囲碁ソフトも相当強くなるので早急な対応が必要と言えます。
そこで囲碁界の手合いはどのようになっているか調べてみました。

結論から言うと、やろうと思えば将棋界と同じ事態になることは避けられません。
早碁棋戦なら問題ありませんが、タイトル戦本戦になると持時間は5時間以上となります。
外出や電子機器も持ち運び可など、手合い中の拘束力はほぼないと言えるでしょう。

対策として、持時間を減らすことを将棋界でも提案されているようですが、
持時間を減らすと手合い料も比例して下がることが予想されます。
スポンサーは長時間の中で良い棋譜を作ってもらうことも期待しているはずなので当然でしょう。
単純に時間を減らせば良いというわけでもなさそうだと私は考えます。
やはり、外出禁止で電子機器は電源を切ってロッカーに入れるなど、拘束力を上げるしかなさそうです。
棋士にとってはストレスのかかる環境になることは避けられませんが致し方ないと思います。

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中国流から派生する実戦詰碁

最近の流行系は部分的な死活から中盤戦を想定した広い構想を描いたものとなっています。
盤面全体がまるで定石のようにサクサク進むものも多く研究され、碁の質が急変しました。
今回は研究が進み、進化し続けている中国流から実戦死活を紹介していきます。

囲碁378.jpeg
【テーマ図:隅の死活が絡む選択肢】
序盤早々、白1と隅に入るのが最近の手法です。
昔は相手の形をいたずらに厚くする悪い手本とされてきましたが、現在では誰しも打つ戦術になりました。
一つの理由は足早な展開で黒を置き去りにできることにあります。
さて、白11に黒はAかBのどちらを選択するかで一局の流れが大きく変わります。

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2016年10月19日

半目勝負は最後にダメ詰めした方が負ける

意外と知られていない豆知識の一つは、
「半目勝負で最後にダメを詰めた手番が負ける」ということです。
これはコミ6目半の日本ルールで現れる算数的な法則です。

簡単に説明すると、19路盤は19×19=361箇所打つところがあります。
半目勝負が前提なので盤面で黒6目勝ちか7目勝ちであるはずです。
つまり、地の数が奇数か偶数かで勝敗が決まることがわかりますね。

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2016年10月18日

カカリ一本の中国流へのコスミツケ

カカリ一本を決めた中国流を打つ上で避けて通れない関門がいくつかあります。
その一つを今回解説していこうかと思います。
いずれ中国流の打ち方も数回にわけて記事にしていく予定です。

囲碁370.jpeg
【テーマ図:急戦狙いのコスミツケ】
黒1と中国流に構えてすぐに白2とコスミツケる変化があります。
急戦になることが多く、この碁形に悩まされている方も少なくないはずです。
今回は簡明策と真正面から戦う策を紹介していきます。
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